中堅ゼネコン(総合建設会社)の日本国土開発<1887>が3月5日、20年ぶりに東証1部上場に復帰する。同社は1998年12月に会社更生法適用を申請して経営破綻し、翌年3月に上場廃止に追い込まれた。

ゼネコン初の再上場

バブル崩壊後の1990年代、建設各社は大幅な受注減と不良資産問題のダブルパンチに見舞われた。なかでも業界地図が大きく塗り替わったのが準大手・中堅勢。生き残りをかけた合併が相次ぐ一方、佐藤工業、日産建設の上場建設会社(いずれも東証1部)が経営破綻したが、再上場を果たしたのは日本国土開発が初めてとなる。

2019年第1四半期(1~3月期)に20数件予定される新規上場のうち、日本国土開発は会社規模の点で最大案件。2019年5月期の業績見込みは売上高5.6%増の1241億円、営業利益25.3%減の117億円、最終利益13.2%減の89億円。

日本国土開発は1951年に土木工事の機械施工の普及を目的に設立。その社名が示すように、戦後復興への貢献を使命とする国策的企業としてスタートした。ビルなどの建築工事にも展開し、総合建設会社として体制を整えた。前回の東京五輪が開かれた1964年に東証1部に上場した。

中堅ゼネコンとしての業界地位を築いていたが、バブル崩壊が業績を直撃した。建設市場の縮小に伴う受注の大幅減に加え、都市開発をはじめ不動産開発に投じた資金の不良債権化などで1998年末に経営が行き詰った。会社更生手続きは2003年に終結し、再建に進めてきた。

言うまでもなく、再上場は同社にとって悲願。1999年3月の上場廃止からちょうど20年。再建への“区切り”を内外に印象づけるアナウンス効果は大きい。5日の公募・売出価格は1株510円。さて初値はどうなるか。

日本国土開発の再上場を機に改めて思い出されるのがこの20年間の建設業界の浮き沈みだ。

準大手・中堅で地殻変動、合併が相次ぐ

バブル崩壊後も大林組、鹿島、大成建設、清水建設、竹中工務店の大手5社は売上高が1兆円を超え、多少の順位変動はあるにせよ、不動の地位を確立しているの。これに対し、準大手・中堅ゼネコンでは地殻変動が起きた。

準大手の佐藤工業、中堅の日産建設が会社更生法の適用を申請したのは2002年。佐藤工業は2009年に更生手続きを終結したが、今のところ再上場の動きはない。

準大手の三井建設と中堅の住友建設は2003年、旧財閥系の枠を超えて合併し「三井住友建設」を設立した。翌2004年には青木建設とあすなろ建設(旧小松建設工業)の中堅2社の合併で「青木あすなろ建設」が誕生した。

中堅の日産建設とりんかい建設は2003年に合併し「りんかい日産建設」として発足した。しかし、その合併新会社も2008年に再び会社更生法適用を申請する事態に陥った。2016年に造船国内最大手、今治造船(非上場)の傘下に入った。

さらに2013年、かつての準大手上位だったハザマと中堅の安藤建設が「安藤ハザマ」をスタート。2003年以来の資本業務提携関係を合併に発展させた。同じく準大手上位のフジタ(現在非上場)は会社分割などの曲折を経て2012年、大和ハウス工業の傘下に入った。