買収の成否に大きくかかわるシナジー効果

ゴディバはベルギーの企業だが、今回の対象となっているのは日本事業であり、日本法人のゴディバジャパンということになる。外国企業のM&Aは言葉の壁や文化の違いなどから、買収の成功確率は数10%と言われる。このため永守氏が言うようにしっかりとした意識改革が必要になるが、日本企業同士のM&Aであれば、PMIのハードルは低くなる。

さらにシナジーについてはどうか。例えば企業名が上がっている三菱商事であれば、傘下のローソンとの協業が見込める。すでにゴディバとローソン両社による共同開発例があり、これを拡大することで両社の経営にプラスになる。

さらにチョコレートを製造する際に必要となるカカオや油脂などについても商社がかかわれる部分は多い。ゴディバの買収を検討している他の企業がこうしたシナジーを持てるかが、買収の成否に大きくかかわってくる。

ゴディバは1926年にドラップス氏がベルギーの自宅の地下室を使い「ショコラトリー・ドラップス」としてチョコレートを作り始めたのが始まり。

1945年に「ショコラトリー・ドラップス」を「ゴディバ」に改め、1956年にゴディバ第1号店をオープンした。1958年には初の海外ショップをパリに構え、その後1972年にはニューヨークと東京にショップをオープンした。

すでに日本で46年の歴史を持つゴディバを傘下に収めるのはどこなのか。買収金額やシナジー効果などによっては「しょっぱい」チョコになりかねない。

文:M&A Online編集部