ナショナルジオグラフィック
ナショナルジオグラフィックも買収でディズニー傘下に

1億3000万の会員を持つNetflixに太刀打ちできるのはコンテンツ力だけ

Netflixは全世界で1億3000万の会員数を持つ、動画配信の王者。ケーブルテレビの視聴料が月100ドルほどなのに対し、Netflixは10ドルほど。低単価で多くの視聴者を取り込みました。ディズニーも自社のコンテンツをNetflixで放映しています。

一方、Huluは5400万ほど。Netflixに対抗する武器となるのが、コンテンツ力です。ディズニーは買収によって様々なコンテンツを手中に収めてきました。2006年に『トイ・ストーリー』でおなじみの「ピクサー」、2009年に『アベンジャーズ』『スパイダーマン』『アイアンマン』などのアメコミ系に強い「マーベル」、そして2012年に『スター・ウォーズ』『インディ・ジョーンズ』などの世界的映画製作会社「ルーカス・フィルム」を買収しています。そして今回、「20世紀フォックス」を傘下に入れたのです。フォックスは『エイリアン』『プレデター』といった人気コンテンツから、『オーメン』『キングスマン』などの根強いファンが多い作品も抱えています。

動画配信システムはパイプラインと同じです。インフラにすぎません。そこに流し込むコンテンツが重要です。ディズニーは買収によって、質の高いコンテンツを手に入れました。Netflixからすれば、原油と同じコンテンツが枯渇すれば届けるものがありません。ディズニーは原油とパイプラインの両方を従えたのです。ディズニーがすぐにNetflixへの配信を止めることはないと考えられますが、今後はその可能性がないわけではありません。いずれにしろ、ディズニーはインフラとコンテンツを抑えたことで、コンテンツ業界の覇者へと近づいたことは間違いありません。

とはいえ、Netflixが指をくわえて見ているわけではありません。現在、動画配信企業は自社でのコンテンツ制作に力を入れています。Netflixの2018年エミー賞ノミネート作品数は112本。その前の年の91本に比べると、確実の数を伸ばしています。同社の年間売上高は1兆円を超え、オリジナルコンテンツの作成に投資をする充分な余裕ができました。2018年にはオリジナルドラマに8000億円以上の資金を投じるなど、コンテンツ作りにかける勢いは留まりません。

視聴する側にとっては、次々と面白いコンテンツが生まれる土壌ができたこの業界。これまで観たこともない映画やドラマが誕生するのを、期待するばかりです。

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