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キャラメルボックスのネビュラプロジェクト倒産にみる芸術と経営

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世界に劣るわが国の文化予算

劇団の収入は、チケット代や映像化収入、グッズの販売と単純です。しかし、ヒットするかどうかは、予測がつきません。

支出は舞台の制作費(照明、衣裳、舞台装置など)、劇場使用料、スタッフの人件費、地方公演の移動交通宿泊費、そして役者のギャラなど、複雑で多岐にわたります。チケットの売れ行きが悪いからといって、照明や衣装にかかる費用を途中で削るといったことができません。

収入と支出の予測が立てづらく、極めて難しい商売なのです。

また、演劇などの文化芸術に対する、日本の冷めた目も、運営の難しさを一層厳しいものにしています。下の表は国家予算に占める文化予算の割合です。

文化予算と寄附額
文化芸術関連データ集より「文化予算と寄附額」


日本の文化予算の割合は0.11%(1032億円)。フランスの1.06%(4474億円)、韓国の0.87%(1418億円)などと比べると見劣りします。

アメリカは0.03%(806億円)と少ないですが、一方でGDPに占める寄付の割合が1.67%(20兆4000億円)と莫大。日本は0.13%(6300億円)に過ぎません。

文化・芸術を発信する劇団は、自治体や企業の支援に過度な期待もできず、暗中模索を続けている状態なのです。

今回のネビュラプロジェクトの倒産は、芸術のありかたと経営の難しさを突き付けるものとなりました。

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