【祝優勝】親会社を持たない広島カープ。資金繰りに奔走したその歴史
福岡ソフトバンクホークスが2年ぶり8度目の日本一となり、シーズンオフを迎えるプロ野球。前回まとめたパ・リーグほど変化は著しくないが、セ・リーグのオーナー企業の変遷をまとめてみた。
経済や金融業界のリアルな姿を垣間見たいのなら、映画やドラマがおすすめ! 特に本を読むのが苦手な人や異業種で働く人には、映像で見るのは分かりやすく、2時間程度なので手っ取り早い。実話をベースにした作品もあるので、世の中の経済事件を理解するのにも一役買ってくれる。多少専門用語も出てくるものもあるが、映画やドラマをきっかけに勉強してみるのもおすすめだ。今回はドラマの中から、おすすめの1本を紹介する。
高杉良の小説「金融腐蝕列島」シリーズの3作目をドラマ化。小説シリーズ1作目の続編にあたる内容で、舞台は同じく協立銀行。平成不況の中、統合や合併といった形で生き残りを画策する銀行で、銀行再生に賭けるミドルたちの熱き戦いを描く。
協立銀行プロジェクト推進部副部長の竹中治夫(村上弘明)は、斎藤頭取(細川俊之)からの特命を受け、協銀の関連会社「産立ファイナンス」の不良債権について調査することに。調べを進めていくうちに、500億にも及ぶ不良債権の裏に協立銀行・鈴木会長(渡辺文雄)の存在が浮かび上がってくる。自身が関わった不良債権をもみ消すべく大手都市銀行との合併を画策する鈴木会長、バブルの膿を出して大手地銀との連合による新グループ結成を目指す斎藤頭取。協銀再生の道を巡る内部抗争の行く末は、竹中らミドルたちの奮闘にかかっていた。
冒頭で次々と紹介される金融業界再編の数々。バブル崩壊と金融ビッグバンの荒波にもまれ、大量の不良債権を抱えながら統合・合併していった銀行の歩みは、現在の銀行の姿へとつながっている。20世紀から21世紀への転換期に、こうした大きなうねりが起きたのは時代の移り変わりを象徴するかのようだ。
2000年9月 | 日本興業銀行、第一勧銀、富士銀行が「みずほホールディングス」を設立 |
2001年4月 | 東京三菱銀行、三菱信託銀行、日本信託銀行が「三菱東京フィナンシャル・グループ」を設立 |
〃 | 三和銀行、東海銀行、東洋信託銀行が「UFJホールディングス」を設立 |
〃 | 住友銀行とさくら銀行が合併し、「三井住友銀行」が誕生 |
竹中(村上弘明)が協銀再生の捨て石になる覚悟をする一方で、竹中の同期、杉本(益岡徹)は、会長派である佐藤常務(伊武雅刀)に手先として使われていた。しかし、産立ファイナンスの松村社長の死をきっかけに協銀の健全な再生を目指すべく、協銀のガンである鈴木会長解任へと働きかける。
所々で板挟みとなるミドルたちの境遇には、組織人ならば少なからず感情移入してしまうはずだ。その苦しい中で、果敢に立ち上がり、奮闘する姿に胸が熱くなるとともに、勇気をもらえるだろう。
文:M&A Online編集部
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