マンネリ脱却の「父の日」ギフトは 串カツ、キャンディ、チェリーボンボン?
6月16日の「父の日」商戦に向け、小売業や飲食、サービス業などの分野で、さまざまな取り組みが見られる。ただ贈る側の半数近くが父の日ギフトのマンネリ化に悩んでいるという。変わり種はないのか探ってみた。
演劇集団「キャラメルボックス」を運営していたネビュラプロジェクトが、6月に倒産しました。キャラメルボックスは俳優・上川隆也さんが所属していたことで知られ、最盛期の総観客動員数は12万人を超える人気劇団でした。
黒字化が極めて難しい演劇業界での成功例として、よく知られる存在でした。2006年1月期の売上高は10億1000万円。ファンクラブの会員は1万7000名を超えていました。
しかし2018年1月期の売上高は5億円ほど。2019年5月末にキャラメルボックスが活動休止を発表しました。
今回倒産したネビュラプロジェクトは、キャラメルボックスの運営母体となる会社です。キャラメルボックスの公式ホームページで活動休止としている通り、劇団そのものが解散したわけではありません。
キャラメルボックスは、早稲田大学の演劇サークル出身の成井豊氏と加藤昌史氏が1985年に立ち上げました。1991年にキャラメルボックスの製作やマネジメントを行う企業として、ネビュラプロジェクトを設立しています。代表取締役社長に加藤昌史氏が就任しました。
数年で消える劇団が星の数ほどいる中、キャラメルボックスが人気を獲得していたのは、なぜでしょうか?
理由は2つあります。俳優の上川隆也さんがテレビドラマに起用されて人気に火がついたことと、成井豊氏の「誰でも楽しめる」ことを貫いた脚本・演出です。
1990年の観客動員数は1万人ほど。しかし、95年に上川隆也さんが山崎豊子原作のドラマ「大地の子」に起用されると、潮目は大きく変わります。1998年には年間4万人を突破。やがて12万を超えるまでになりました。
作品は「時をかける少女」「流星ワゴン」「ナミヤ雑貨店の奇蹟」などの人気小説を原作にした舞台や、時代劇「TRUTH」、SF「キャンドルは燃えているか」などのオリジナルまで幅広く取り扱っています。
脚本・演出を担当していたのが成井豊氏です。
キャラメルボックスの舞台が若い女性に支持された理由は、成井氏の世界観が宮崎駿氏が描くものに極めて近かったためと考えられます。
成井氏は「好きな映画を10本選べと言われたら、『ルパン三世カリオストロの城』、『天空の城ラピュタ』、『となりのトトロ』と、3つが宮崎駿氏の作品になる」というほどの宮崎ファン。「耳をすませば」では、自らが声優もつとめました。
6月16日の「父の日」商戦に向け、小売業や飲食、サービス業などの分野で、さまざまな取り組みが見られる。ただ贈る側の半数近くが父の日ギフトのマンネリ化に悩んでいるという。変わり種はないのか探ってみた。
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