「ビットコイン 夢と未来」(2014年)|一度は見ておきたい経済・金融映画&ドラマ<20>

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経済や金融業界のリアルな姿を垣間見たいのなら、映画やドラマがおすすめ! 特に本を読むのが苦手な人や異業種で働く人には、映像で見るのは分かりやすく、2時間程度なので手っ取り早い。実話をベースにした作品もあるので、世の中の経済事件を理解するのにも一役買ってくれる。多少専門用語も出てくるものもあるが、映画やドラマをきっかけに勉強してみるのもおすすめだ。エンターテインメントとしても楽しめる、おすすめの1本を紹介する。

「ビットコイン 夢と未来」(2014年)

仮想通貨「ビットコイン」の誕生、そしてその黎明期から2014年のマウントゴックス破綻までをたどったドキュメンタリー。35歳のプログラマーで早くからビットコインのマイニングにも取り組んできたダニエル・モロスが、ビットコインの可能性を信じるさまざまな人物にインタビューを重ね、その社会的・政治的影響を検証しながらビットコインの未来を探っていく。



【「ビットコイン 夢と未来」予告編】


【見どころ】

ビットコイン黎明期を支えた人たちが登場

ビットコインの初期開発者ギャビン・アンダーセンをはじめ、仮想通貨取引所「BitInstant」(現在は閉鎖中)の創立者チャーリー・シュレム、仮想通貨長者で取引所「ジェミニ」を運営するウィンクルボス兄弟など、ビットコインの歴史を語る上で欠かせない重要人物たちの貴重なインタビューは見ごたえがある。彼らに共通しているのは、ビットコインの可能性を信じてやまない心だ。
映画冒頭で、ビットコインの現状を「インターネットが出たばかりのころ理解されなかったことと同じ」だという言葉にはハッとさせられる。確かにインターネットの普及を思い返してみれば、あと数十年後には、紙幣は化石扱いされ、仮想通貨が当たり前になる時代が来るのかもしれない。

自由主義者たちを魅了したビットコイン

サトシ・ナカモトという日本人がビットコインを創ったといわれているが、その正体は未だにわかっていない。けれども、その非中央集権型通貨という特徴は、自由主義者たちを大いに魅了した。映画では、既存の金融システムに限界を感じていた人々が資産を自ら管理できる手段としてビットコインを積極的に選択している。今では投資の対象としてのイメージが強いビットコインだが、もともとは通貨の枠を超え、思想的なところからその広がりは加速していったようだ。

文:M&A Online編集部

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