発売は今年3月?「iPhone SE2」登場の可能性も

小型だった旧モデルの筐体とディスプレイを流用して低価格モデルを投入する手法はiPhone SEで成功しており、次期iPad miniで踏襲されるという観測にも説得力がある。「7.9インチの小型タブレットには需要がない」との否定的な見方もあるが、ならば3年も前に発売されたmini4が現在も販売を継続しているのは不自然だ。

カフェや小規模な飲食店では場所を取らず持ち運びも容易なiPad miniが簡易レジとして重宝されており、個人でも軽いタブレットには根強い人気がある。

もちろん爆発的に売れるカテゴリーではないが、CPUやカメラモジュールを取り替えるだけの「マイナーチェンジ」ならば低コストで供給も可能で、アップルとしても利益を確保できる。新型の「iPad mini5」が登場する可能性は高い。

CPUは現行の「A8」から、少なくとも現行「iPad」や10.5インチ「iPad Pro」と同じ「A10 Fusion」、アップルが低価格モデルで本気の巻き返しを図るのならば高価格モデルの12.9インチ・11インチ「iPad Pro」と同じ「A12X Bionic」を搭載するだろう。

新型「iPad mini5」のデザインは現行「mini4」と大きな変更はなく、中身を大幅に増強か(同社ホームページより)

アップルが低価格モデルを再度展開するとなると、タブレットだけではなく、「主戦場」のスマートフォンでも同様の低価格モデルが投入されると考えても不自然ではない。

過去に投入が噂された「iPhone SE2」だ。「XS」「XR」ともに「大きすぎて片手で操作できない」との評価もあり、SEが消えた今となってはアンドロイドOS端末しか小型スマートフォンの選択肢はなくなっている。

小型の低価格モデルとなるSE2が投入されれば、高価格化路線で落ち込んだiPhoneの販売テコ入れになるのは確実だ。発売があるとすれば主流のXS、XRシリーズの販売に影響を与えないモデルチェンジ半年前の2019年3月頃か。先代のSEも発売は3月だった。

低価格モデルはインドなどの人口が多い新興国で「アップルファン」を増やす有力なツールとなる。低価格モデルが充実し、新興国で圧倒的なシェアを握るアンドロイドOS搭載スマホの顧客を奪うこともできるだろう。

新興国の所得が上昇すれば、高価格モデルへの乗り換えも期待できる。低価格モデルで顧客の「間口」を広げておくのは、目先の売り上げだけでなく長期的な成長のためにも必須だ。iPad mini5とiPhoneSE2が今年3月に発売されれば、業績低迷に悩むアップルにとって復活の「切り札」になるだろう。

文:M&A Online編集部