公開買付届出書と開始公告の記載事項を削除・省略

金融庁は6月23日、「発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令」などの改正案を公表した。業界団体の規制緩和要望などを受け、公開買付届出書などへの記載事項を簡素化する。

株式市場外で上場企業の株式を買い集める株式公開買付け(TOB)は、欧米では一般的なM&A手法。

主な改正内容は公開買付届出書と公開買付開始公告に関する記載事項の簡素化など。届出書は株式などの小規模所有者に関する情報と本籍地を削除する。開始公告も届出書と同一の記載をしなくても済むようにする。企業のM&Aや組織再編の促進効果が期待される。

強制公開買付規制の適用の判断基準となる株券などの所有割合は、公開買付者と特別関係者の持ち分を合算して判断するが、特別関係者のうち小規模所有者は合算の対象外となっている。このため、届出書では小規模所有者に関する情報の記載を省く。

個人の本籍地もデリケートな情報のため不要とした。これに合わせ、特定有価証券の内容などの開示に関する内閣府令も有価証券届出書への本籍地を記載しないよう改める。

開始公告はTOB目的の概要のみでOK

TOB開始に当たっては金融庁が運営するEDINET上の電子公告と新聞公告のいずれかを選択できるが、ウェブサイトでいつでも内容を確認できる電子公告が普及。届出書に加えて詳細な情報を開示することは実益に欠けることから、開始公告はTOBの目的の概要を記せば足りるようにする。

金融庁は改正案の内容に沿い、既に公表している「株券等の公開買付けに関するQ&A」の質疑応答の一部も追加・変更する方針。同庁企画市場局企業開示課は7月27日まで、改正案に対する意見を受け付けている。

文:M&A Online編集部

関連リンク「発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令」等の改正案の公表について