業界再編型水平統合戦略としてのM&A
今回は「守り」の水平統合、いわゆる業界再編型のコスト効率化を目指すM&Aの特徴やトランザクション実行段階、PMI段階でどのような困難や留意点が生じ得るのかを整理してみたいと思います。
西澤 龍
| 2019/4/16
2019.04.16
このタイプのM&Aの案件の進み方としては、バイサイドによる、よりプロアクティブなアプローチをとることが多くなります。たとえば欧州で、X製品の研究開発機能を強化したい、原材料調達機能を強化したい、現地販売チャネルを確保したい、となった場合、プロファイルに合う企業を自らリストアップし、タッピングしていく必要があります。
なぜなら、持ち込み案件(売却が顕在化している案件)を待っていても、こうしたプロファイルに合うターゲットが出てくる可能性は相対的に低いと考えられるためです...
今回は「守り」の水平統合、いわゆる業界再編型のコスト効率化を目指すM&Aの特徴やトランザクション実行段階、PMI段階でどのような困難や留意点が生じ得るのかを整理してみたいと思います。
「株式交換」とは別の会社の株式と交換することで子会社化するM&Aの手法です。株式譲渡と似ていますが、株式交換は一般的に対価として自社の株式を交付するため、買収資金が必要ありません。
交渉の初期段階では、情報漏えいには細心の注意を払いましょう。M&A仲介機関では匿名で「ノンネームシート」を作成し、関心度を確かめた上で、情報開示をします。開示の際には「秘密保持契約」を締結します。