Xerox(ゼロックス)を英和辞典で調べると、他動詞で「~をコピーする」という意味が出てくる。このように複写機メーカーの代名詞ともなっている米ゼロックス社を富士フイルムホールディング(HD)<4901>が子会社化することを発表した。

富士フイルムHDが75%、ゼロックス社が25%出資している合弁会社の富士ゼロックスをゼロックス社の100%子会社とした上で富士ゼロックスとゼロックス社の経営統合を目指す模様だ。この経営統合の過程では富士フイルムグループから外部への資金流出が生じないと報じられている。今回はそのスキームの概要を紹介したいと思う。

富士ゼロックスとゼロックス社の経営統合までの概要は?

①富士ゼロックスが金融機関から6,710億円を借り入れ

富士ゼロックスが金融機関から6,710億円を借り入れ、以降で生じる株式取得などの原資を準備する。現状では、下図のとおり、富士ゼロックスの株式の75%を富士フイルムHDが、25%をゼロックス社が保有している。

ゼロックス社の株主は便宜上100%保有と図示されているが、同社はニューヨーク証券取引所に上場しており、実際にはIcahn Associates Corporation(9.7%)、The Vanguard Group, Inc(8.9%)、BlackRock, Inc(5.9%)など大株主のほか多数の株主に保有されている。

出典:富士フイルムホールディングス リリース


②富士ゼロックスが富士フイルムHDの保有する75%の自社株式を取得

富士ゼロックスが金融機関から借り入れた6,710億円を対価として富士フイルムHDから75%に相当する自社株式を買い取る。これによりゼロックス社の富士ゼロックスに対する持株比率は実質的に100%となる。

出典:富士フイルムホールディングス リリース