【公認会計士監修】M&A手法解説「合併(がっぺい)」

複数の企業が法人格をひとつにする手法

合併(Merger)」とは、わかりやすく言えば「2つ以上の会社がひとつの会社になる」M&Aの手法です。規模の大きい企業が規模の小さい企業を吸収するなど一方が存続し、もう一方が解散する「吸収合併」という手法と、新会社を設立し、その会社にすべてを統合して両社を法律上消滅(解散)させてしまう方法を「新設合併」といいます。

実際に行われる合併の大半は「吸収合併」で「新設合併」はほとんど行われません。本記事では吸収合併について解説します。

【図解】吸収合併の流れ

吸収合併で吸収される会社の株主への対価として、存続する会社の株式のほか、すべて金銭による手法もあります。これを「キャッシュアウト・マージャー」といいます。

吸収合併は、中小企業のM&Aではあまり適さない方法ですが、大企業などでは一般的なM&Aの手法です。新設合併では許認可が消滅したり、上場のやり直しなどが必要になりますが、吸収合併ではその点が回避されるからです。

複数の企業がひとつになると、いろいろな部門がひとつで済むようになるので、理論上は経営の効率化に適しているといわれています。売上や資産規模が大きくなり、スケールメリットを享受できます。

また大規模な合併を行う場合は、公正取引委員会への届出が義務付けられています(独禁法第15条)。