三陽商会 5期連続の最終赤字、英バーバリー契約終了後から不振が続く
公開日付:2021.04.14
(株)三陽商会(TSR企業コード:290059666、新宿区、東証1部)は、2021年2月期(連結)が16年12月期から変則決算を含めて5期連続の最終赤字だった。15年6月の英バーバリーのライセンス契約終了後から販売不振が続いている。21年2月期はコスト削減や銀座の不動産を売却したが、新型コロナの影響が重く、希望退職者募集による特別損失の計上も響いた。
4月14日に発表した21年2月期(連結)の業績は、売上高379億3900万円、営業利益89億1300万円の赤字、最終利益49億8800万円の赤字だった。商品在庫の圧縮や仕入コントロール、ECの強化を進め、人件費の抑制、不動産賃借料の減額交渉などコスト削減に注力した。しかし、主販路の百貨店を中心に実店舗は、新型コロナの影響で来店客数が落ち込んだ。
三陽商会は、20年12月と追加で21年1月に希望退職者の募集を実施。1月の募集では180名が応じた。組織の構造改革などに注力しているが、バーバリーに続くブランド育成に課題が残っている。
同日公表した22年2月期(連結)の業績予想は、売上高440億円(前期比15.9%増)、営業利益1億円、最終利益0円を計画している。
コロナ禍で赤字転落した、ギョーザチェーン店「大阪王将」を展開するイートアンドホールディングスと、牛丼チェーン店「吉野家」を展開する吉野家ホールディングスが、V字回復する見通しとなった。