M&A実施後は、新しいビジョンや事業計画の実行に向けて、買収・被買収会社双方の社員が協力して活動できる環境を速やかにつくる必要があります。そのための方法の一つが人事制度の統合です。
買収会社の本社(グローバル本社)は被買収会社の人事制度を自社の人事制度(グローバル人事制度)に統合することで、人的リソースを大枠で管理できるようになります。メリットはそれだけではありません。社員の意識や行動をリセットし、優秀な人材を旧組織の枠を超えて活用するために人事制度統合は有効です...
クロスボーダーM&A後の人事戦略シリーズ第3回目は、人事制度を通じた買収先企業の統合について解説します。「相手企業の自立性を重んじる」との理由から、「経営への介入」を控えようとするケースもあるようです。それだと協働は思うように進みません。
M&Aというと、買収価格等の条件面が注目されがちだが、「ヒト」の問題に関しても周到に準備しておかないと、労務トラブル等で思わぬコストが発生する、ということになりかねない。前回に続き、社会保険労務士法人三島事務所でM&Aに関する人事制度策定やコンサルを多数手掛けている林英臣マネージャーに「M&Aを実行する際の人事労務の留意点」について、お話を伺った。
組織・人事面を中心にクロスボーダーM&Aの支援を行ってきたマーサージャパン グローバルM&Aコンサルティング部門プリンシパル、佐々木玲子氏が語る、日本企業が目指すM&Aの新たなステージとは何か。連載第3回は、事業や組織の強化・再編という課題と取り組みについて話を伺った。
日本企業がグローバル企業に脱皮してM&Aを成功させるには何が必要なのか。日系や外資系企業のM&Aに関わる組織・人事面の支援の分野で、十数年にわたる豊富な経験を有するマーサージャパン グローバルM&Aコンサルティング部門プリンシパル、鳥居弘也氏が語る、M&Aを成功に導く組織・人事の考え方を短期集中連載する。