株式併合により端数処理された元株主が株主総会議事録の閲覧を請求した事案に関する裁判例

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M&A:株式併合に際して株式買取請求を行った者が価格決定前に仮払いを受けた場合における株主総会議事録の閲覧等請求の可否について判断した裁判例(最判令和3年7月5日)

 最高裁は、株式併合によりその保有株式が1株に満たない端数になった元株主が、会社法182条の4第1項に基づき当該株式の買取請求をした場合において、当該買取請求をした者が同法182条の5第5項に基づく支払いを受けた場合であっても、当該買取請求をした者は、上記株式の価格につき会社との協議が調い又はその決定に係る裁判が確定するまでは、株主総会議事録の閲覧等請求権者を定めた同法318条4項にいう「債権者」に当たると判示しました。

 株式併合はスクイーズアウトの手法として広く利用されているところ、本判決は、株式買取請求をした者が価格決定前に仮払いを受けた場合の株主総会議事録の閲覧等請求の可否について判断したものであり、スクイーズアウトに関する反対株主の株式買取請求や役員責任の追及それらへの企業の対応の実務にも影響があり、参考にすべきと思われます。 

パートナー 大石 篤史
アソシエイト 立元 寛人

森・濱田松本法律事務所 Client Alert 2022年3月号(第99号)より転載

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スクイーズアウトを目的とする株式併合につき、株式平等原則の違反や著しく不公正な決議の該当性等が争点となった裁判例

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2021/10/27

札幌地裁は令和3年6月11日、少数株主の締め出し(スクイーズアウト)を目的とする株式の併合が株主平等原則に違反するかという争点につき、判断を下しました。