【M&Aを成功に導く法務・知財の勘どころ 6】PMI でシナジーを出すことの観点を変えてみる

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M&Aにおける「ゴール」とは…(写真はイメージです)

違和感があれば、いつでも立ち止まる

最初は公開データをメインとして行う分析のため、実際の現場から出てくる情報と異なるところはあるであろう。法務と連携する契約DDでは、実際にどのような商流となっているか、どのような取引条件となっているかを確認してビジネスの評価を行うことができる。仮説を修正した上で、当初目標としていた事業戦略のゴールに到達できるのかを検討していく。

ここで重要なのは、M&Aを行うことを目的化してしまわないことである。違和感があれば立ち止まり、他の候補を検討するか、戦略のスキームを変える勇気が必要である。それぞれの企業には多くのステークホルダーがいて、M&Aは大きな影響を与える責任の重い手段のため、おかしいと思ったら、いつでも立ち止まることが必要である。

仮説を修正していくことにより、途中に辿る道は異なるかもしれない。しかし、当初目指していたゴールに到達することができるのであれば、そのM&Aはシナジーがあり、成功と言えるのである。

法務・知財部門とも協力しつつ、戦略の仮説を立て、DDで着実に検証を行いながら、M&Aを成功に導いていってほしい。(おわり)

文:MAVIS PARTNERS  アソシエイト 竹森 久美子

M&A Online編集部

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