この流れを受け継いで、同社では2020年度より甲種蒸気機関車運転免許取得自社養成を開始。社内で持続可能な仕組みとしてSL機関士の自社養成を開始している。毎年2名程度の養成を続けていく予定となっている。
同社の会社案内によれば「日光・鬼怒川エリアの活性化」「鉄道産業文化遺産の保存と活用」「東北復興支援の一助」を目的として2017年からSL事業に取り組んでいる。復元もその一環であり、今後は車両施設の増備による安定運行、運転本数の増加を図り、沿線の活性化につなげていこうと考えている...
明治期には日本政府による監獄の整備が進んだ。特に、千葉監獄、鹿児島監獄、長崎監獄、金沢監獄、奈良監獄は「明治5大監獄」と呼ばれるようにもなった。なかでも奈良監獄は監獄としての全貌を残す唯一の建築物で、ホテルとして蘇る計画が着々と進んでいる。
福岡県大牟田市にある旧三川電鉄発電所は三池炭鉱の専用鉄道線のための変電所だった。役目を終えた変電所の建物。解体されるかに思われたが、新たな買い手が見つかった。さらに次の買い手も。レンガ造りの産業遺産は、まさに生きた産業遺産として歴史を刻む。
1970年代まで、岩手・花巻と西郊の花巻温泉郷を結ぶ花巻電鉄は多くの行楽客を乗せて走っていた。花巻温泉郷を「東北の一大リゾート地に!」と目論んだのは、当時の岩手経済界のドン・金田一国士。金田一の見た鉄道とリゾートの夢は果たして実現したのか。
岩の原葡萄園は「日本のワインぶどうの父」と呼ばれた井上善兵衛が郷土の越後高田(現新潟県上越市)に創業した葡萄園。そのぶどう園が国産ワイン発祥の地のようにいわれたりもするが、甲州ワインの先達、各ワイン会社の系譜も入り乱れ、その話は複雑だ。