医療が新たな事業分野に

Aimedic MMTは2016年2月にアイメディックとエム・エム・ティーが合併して誕生した企業。創業は1986年のエム・エム・ティー設立にまでさかのぼる。この間、人工靭帯や人工骨再生補填材、人工股関節などを手がけてきた。2018年3月期は売上高32億8800万円、営業利益5億5500万円、当期純利益3億2200万円だった。

一方のバンドー化学は1906年に神戸で創業し、日本最初の伝動ベルト(木綿製)として、故阪東直三郎氏の発明による阪東式木綿調帯の生産を始めた。その後、ゴムの可能性に着目してゴムベルトを製造し、次々に新たな産業用ベルトを開発していった。

現在は自動車の補機駆動用伝動ベルトやスクーター用変速ベルトなどの「自動車部品事業」、産業機械用Vベルト、歯付ベルト、コンベヤーベルトなどの「産業資材事業」、高機能ローラ、精密ベルト、ポリウレタン機能部品、精密研磨材、建築資材や医療用のフイルムなどの「高機能エラストマー製品事業」ロボット関連デバイス、ナノ粒子関連製品などの「その他事業」の4分野の事業を展開している。

バンドー化学がホームページで紹介している主な事業内容の中にはまだ、シーストレッチは見当たらない。Aimedic MMTの買収によって医療事業体制が一気に立ち上がることになるわけで、2020年3月期決算では新たな事業分野として、医療がお目見えすることになりそうだ。

風向き変わるM&A

バンドー化学の主なM&Aはグループ内再編を除くとわずか2件しかない。1993年に西兵庫開発に資本参加し、2013年に西兵庫開発(ゴルフ事業)をアイランドゴルフに譲渡した案件と、2007年に福井ベルト工業を完全子会社化した案件のみだ。

ただ、M&Aについては風向きが変わってきた。中長期経営計画「BF-2」の中に、新事業の創出手法としてM&Aを掲げているからだ。Aimedic MMTの買収はこの方針に沿った行動であり、今後もAimedic MMTと同じような案件が生まれる可能性が高い。

沿革と主なM&A
1906 神戸で創業。日本最初の伝動ベルト(木綿製)として、故阪東直三郎氏の発明による阪東式木綿調帯の生産を始めた
1937 阪東調帯護謨に組織変更
1941 南海調帯製造所を吸収合併し、南海工場(大阪府泉南市)を設置
1961 阪東調帯ゴムに商号変更
1970 バンドー化学に商号変更
1970 東京証券取引所市場第一部に上場
1993 西兵庫開発に資本参加
2007 福井ベルト工業を完全子会社化
2013 西兵庫開発(ゴルフ事業)をアイランドゴルフに譲渡
2019Aimedic MMTを5月に完全子会社化