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【今治造船】「大手も沈む」構造不況で中堅造船所が成長した理由

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2017年に完成した丸亀新ドックの全景(同社ニュースリリースより)

行政主導の再編で衰退した日本の造船業

 実はそれまでも行政主導による生産力削減があった。1973年から1980年に至る2度の石油危機の間に運輸省(現・国土交通省)が海運造船審議会 (海造審)答申に基づく操業短縮や設備削減を実施している。もっとも、設備削減を迫られたのは中堅以下の造船所で、大手造船会社を生き残らせるために中小造船所を「強制淘汰」したのが実態だった。

 行政側にも言い分はある。設備削減を答申した時期には、すでに市場基盤の弱い造船所は深刻な経営難に陥っていたのだ...

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