実はそれまでも行政主導による生産力削減があった。1973年から1980年に至る2度の石油危機の間に運輸省(現・国土交通省)が海運造船審議会 (海造審)答申に基づく操業短縮や設備削減を実施している。もっとも、設備削減を迫られたのは中堅以下の造船所で、大手造船会社を生き残らせるために中小造船所を「強制淘汰」したのが実態だった。
行政側にも言い分はある。設備削減を答申した時期には、すでに市場基盤の弱い造船所は深刻な経営難に陥っていたのだ...
業績の低迷が続く日本エンタープライズ。M&Aで成長してきた同社は、再びM&AでB2CからB2Bへの方向転換を図る。