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【光村印刷】「新村印刷」買収、局面転回なるか

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光村印刷の本社(東京・大崎)

第2の柱・電子部品製造、収益源にはほど遠く

光村印刷HPから:帳票や伝票類

光村印刷の18年3月期は売上高が5.2%減の164億円、営業利益が54.3%減の2億6400万円。このうち全体の9割を占める印刷事業は部門売上147億円(6.6%減)、部門営業利益1億200万円(78%減)で、新聞、カレンダーなど宣伝用印刷物の落ち込みに加え、競争激化に伴う単価下落が響いた。印刷事業の一環として、WEB制作、電子書籍、電子カタログといったデジタルコンテンツにも力を入れているが、現状はまだ力不足が否めない。

こうした中、第2の経営の柱として位置付けるのがフィルムなど印刷技術をベースとした電子部品製造事業。エレクトロニクス分野向けに精密金属部品やタッチパネル製品を手がけている。

電子部品製造事業の18年3月期の部門売上は9.8%増の13億9000万円と3年連続の増加となった。車載用タッチパネルが横ばいにとどまったが、移動体通信市場の成長に伴い水晶振動子関連冶具が伸びた。ただ、部門営業損益はこの間も赤字続き。赤字幅は縮小してはいるが、それでも前期は1億6200万円の損失を計上した。赤字脱却が先決で、収益源にはほど遠いのが実情だ。

主力製品であるタッチパネルはスマートフォン向けから、車載(カーナビ)用にシフトを進めてきた。しかし、スマホ向け需要の落ち込みが大きいうえ、カーナビ向けもコスト競争が激しく、苦境を強いられている。

一連の赤字を穴埋めするのは不動産事業(太陽光発電事業を含む)。本社ビルのテナント収入が安定的に見込めるほか、2014年には那須工場(栃木県大田原市)の敷地の一部を活用して大規模太陽光発電による売電事業(年間120万キロワット時)に参入した。

大画面対応の新型車載用タッチパネル、浮上の起爆剤となるか

浮上への起爆剤として期待するのが新型の車載用静電容量式タッチパネルだ。日本航空電子工業<6807>と共同開発したもので、スマホと同じ操作性を持つ静電容量式タッチパネルで大画面化を実現した。

表示部が大きくなると配線が長くなるため、タッチパネル操作時の応答性が不足するなどの課題があった。両社は、銀粒子を分散させた感光性材料を用いてガラス基板上に配線を直接形成する量産技術を確立し、ネックを克服した。今秋から量産段階に入る計画。大画面化が進む車載用タッチパネルへのニーズを取り込みたい考えだ。

印刷事業で長年柱となっているのが新聞印刷だ。川越工場(埼玉県川越市)で埼玉県と都内一部向けの読売新聞朝夕刊、系列のスポーツ報知などを印刷するほか、子会社の群馬高速オフセット(群馬県藤岡市)も読売印刷工場の一翼を担う。読売新聞とのつながりは1969年の日曜版カラー印刷に始まり、50年に及ぶ。読売新聞グループ本社は光村印刷の第3位(持ち株比率約7%)の大株主でもある。

〇光村印刷の業績推移(単位は億円)

17/3期 18/3期
売上高 173 164
<部門別>
・印刷 158 147
・電子部品製造 12.6 13.9
・不動産ほか 4.5 4.3
営業利益 5.8 2.6

M&A Online編集部

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