アルプス電気は戦後間もない1948年、片岡電気として設立し、ロータリースイッチの製造販売に乗り出した。この間、家電を中心とした民生機器向けで事業の基盤を固め、電装化が進む自動車、スマホに代表されるモバイルに事業をシフトしてきた。アルパイン、アルプス物流の上場子会社2社を含めて国内外100社で構成する一大企業グループに成長した同社だが、M&Aの取り組みは実は数えるほどしかない。
1967年、運輸会社の渡駒(横浜市)に資本参加した。これが現在のアルプス物流につながっている...
日本通運がM&Aで新分野に挑戦している。国内最大手の日通も成長市場の宅配便で惨敗し、自社が得意とする法人輸送も国内外の物流会社から「侵略」を受けている。日進月歩の物流業界で生き残り、競合他社を出し抜くにはスピードが必要。そのためのM&Aなのだ。
リコーが2018~19年度にM&Aに2000億円超を投資する方針を打ち出した。同社にとって大命題は「再成長」の一語に集約される。業績は10年近く一進一退が続き、伸びを欠いたままだ。リコー復権ののろしは上がるのか?
PR会社のベクトルは、これまで新規分野への参入や新しい地域での事業展開などの際にM&Aを活用してきた。業界でアジアナンバーワンになること目指す同社の西江肇司社長にとってM&Aが果たす役割は小さくなさそうだ。