アルパインの生い立ちは興味深い。1967年、アルプス電気が米モトローラとの合弁で設立した「アルプス・モトローラ」に始まり、カーオーディオを中心に事業に乗り出した。モトローラといえば、半導体の黎明期に、米テキサス・インスツルメンツ(TI)と並び称された名門企業だ。1978年に合弁解消に伴い、アルプス電気が100%子会社した際、「アルパイン」に社名を変更。その後、アルパインが上場(1988年)を果たしたが、親子関係は一貫して続いてきた...
日本通運がM&Aで新分野に挑戦している。国内最大手の日通も成長市場の宅配便で惨敗し、自社が得意とする法人輸送も国内外の物流会社から「侵略」を受けている。日進月歩の物流業界で生き残り、競合他社を出し抜くにはスピードが必要。そのためのM&Aなのだ。
リコーが2018~19年度にM&Aに2000億円超を投資する方針を打ち出した。同社にとって大命題は「再成長」の一語に集約される。業績は10年近く一進一退が続き、伸びを欠いたままだ。リコー復権ののろしは上がるのか?
PR会社のベクトルは、これまで新規分野への参入や新しい地域での事業展開などの際にM&Aを活用してきた。業界でアジアナンバーワンになること目指す同社の西江肇司社長にとってM&Aが果たす役割は小さくなさそうだ。