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【米国ベンチャーM&A】高まる自己健康管理の機運、KKRは医療情報サイトを買収

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全米最大の健康・医療情報サイトWebMDを投資ファンドのKKRが買収

 このような環境下で先週、プライベートエクイティ投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が医療情報サイトのWebMDを28億ドル(約3100億円)で買収するとの発表がありました。WebMDは、1996年にJim Clark氏とPavan Nigam氏(インターネット初期にウェブブラウザを開発したNetScapeの共同創業者)が設立しました。2000年のドットコムバブル崩壊を生き残り、2005年にNASDAQで株式公開しています。

 WebMDの本社はニューヨーク州ニューヨークにあり、従業員は1,815名、売上高7億ドル、純利益88百万ドル、時価総額24億ドルとなっています。WebMDは製薬会社からの広告収入の鈍化から株主の圧力が高まり、半年ほど前から売却先を探していて、入札した約100社のなかからKKRとの最終交渉に入ったそうです。

図 WebMDの株価推移 過去1年間

Yahooファイナンス https://stocks.finance.yahoo.c...

 WebMDは、WebMD.com(健康・医療情報)の他にも、 Medscape.com(医療教育)やMedicineNet.com(医学情報)を運営しています。WebMDは全米最大の健康・医療情報サイトで、一般消費者や医療従事者など毎月7千万人のユニークビジターがあるとのことです。

 KKRは2014年に買収したInternet Brandsで、自動車、医療、不動産、旅行、法律など、様々な情報サイトを運営しています。医療分野では、DentalPlans.com(歯科割引プラン)、VeinDirectory.org(静脈瘤情報)、AllAboutCounseling.com(カウンセリング情報)があり、WebMDと連携させることで、トラフィックの増加や広告収入の増加といった相乗効果を見込んでいるようです。

 ちなみにWebMDは、1999年に日本でソフトバンクと合弁会社を設立、2001年にはWebMD Japanをオープンしました。その後、ソフトバンクがブロードバンド通信に経営資源を集中させるなか、WebMD Japanは2002年にエムスリーに売却され、現在は医療情報サイトm3.comの一部として運営されています。

関連記事はこちら:「エムスリー M&Aを活用して業容を急拡大させ、医療業界に変革をもたらす」https://maonline.jp/articles/m30342

最近のテクノロジー関連のM&A

最近2~3週間で話題になったテクノロジー関連のM&Aは下記の通りです。

・AvistaをHydro Oneが買収(電力会社;$5.3B)
・WebMDをKKR/Internet Brandsが買収(医療情報サイト;$2.8B)
・BamboraをIngenicoが買収(オンライン決済;1.5Bユーロ)
・IntacctをSageが買収(クラウド会計;$850M)
・ShoreTelをMitel Networksが買収(IP通信システム;$430M)
・Winkをi.amが買収(個人情報検索)
・Source3をFacebookが買収(盗作防止)
・SongkickをWarner Musicが買収(コンサートチケット販売)
・Swipe LabsをUberが買収(写真共有アプリ)
・BrighterionをMasterCardが買収(不正取引対策)
・Rocket FuelをSizmekが買収(広告DSP)

記事提供:TransCap /M&A Online編集部

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