米シリコンバレーを中心とする海外のベンチャーおよびテクノロジー関連のM&A情報を、TransCap代表で現地在住のコンサルタント坂崎昌平氏がレポート! 次のビジネスが今動き出している。(隔週連載。5回目の今回は2016年5月9日週および5月16日週の動きをレポートします)

<ハイライト: スモールビジネス向け低価格クラウド通信サービスのFreedomVoiceをGoDaddyが42百万ドルで買収>

 ドメイン名登録サービス最大手としても知られるGoDaddyは低価格のウェブホスティングやクラウドアプリをスモールビジネス向けに提供しています。今回の買収は、昨年4月にニューヨーク証券取引所で株式公開した直後にElto(スモールビジネスとウェブ開発者をつなぐマーケットプレースを運営)を買収して以来の案件です。一環して、スモールビジネス向けウェブ関連サービスの品揃えを拡充しており、バーチャル電話番号、IP電話、クラウドPBXを展開するFreedom Voiceを傘下に収めたことで、本格的な低価格クラウド通信サービスを顧客に提供できるようになります。

GoDaddy(GDDY)
・インターネット(アリゾナ州Scottsdale)
・ドメイン登録およびウェブ・ホスティング・サービス;59百万ユーザ
・売上14億ドル、損失143百万ドル
・460百万ドル調達、時価総額27億ドル、初日33%上昇(2015年4月)
→ 売上17億ドル、損失 15百万ドル、時価総額49億ドル(16年5月21日現在)

 クラウド通信サービス自体は目新しいものではありませんが、初期投資がほとんど不要でスケーラビリティが高いこと、ネットワークインフラの拡充による音声・動画品質の向上、スマートフォンとの組み合わせでユニファイドコミュニケーションを低コストで実現できることなどを背景に本格的な普及期を迎えており、とりわけスモールビジネス向けでは今後も高成長が見込まれています。ちなみにクラウド通信関連では最近、下記のような買収案件も発表されています。

・MbloxをCLX Communicationsが買収(法人向けクラウド通信サービス × SMSマーケティング;買収価格117百万ドル)
・Better VoiceをInteliquentが買収(IP電話サービス × 企業向けクラウドPBX)