コントロール・プレミアム、マイノリティ・ディスカウント、流動性ディスカウントの関係性

先ほど述べたように、企業価値を求める上では、プレミアムとディスカウントを考慮する必要があります。ここではコントロール・プレミアム/マイノリティ・ディスカウント、流動性ディスカウントについて考えてみます。

株主には、株式を企業を支配できる数だけ所有する「支配株主」と、企業を支配できる数を持たない「少数株主」が存在します。

そして、支配株主の所有する株式価値(=支配株主価値)は、その企業に対する支配権に相当する価値の分だけ、少数株主の株式価値(=少数株主価値)よりも高いと考えられます。そこで、少数株主価値から見た支配株主価値の割増価値をコントロール・プレミアム、支配株主価値から見た少数株主価値の割引価値をマイノリティ・ディスカウントとそれぞれ呼びます。

立場が変わって呼び方が違うだけなので、コントロール・プレミアムとマイノリティ・ディスカウントの金額自体は同一になります。ただ、一般的にはこれらは比率で表され、前者をa、後者をbとすると、両者の関係は b=1-(1/(1+a)) となります。

例えば、支配株主価値が150、少数株主価値が100の場合、コントロール・プレミアムは50÷100=50%、マイノリティ・ディスカウントは50÷150=33.3%となります。

次に、非流動性ディスカウントです。流動性とは、所有株式が市場価格に近い価格で最小の売買手数料をもって即時に現金化される能力を意味します。つまり「いつでも現金に変えられるかどうか」ということです。

流動性の高い公開株式に比べ、流動性の低い非公開株式は現金化しにくい点でリスクが高く、その分だけ価値が低くなります。この割引価値を「流動性ディスカウント」と呼びます。