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米朝首脳会談基本合意-経済制裁緩和で北朝鮮ビジネスはどう動く

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大きすぎるビジネスリスク 

CNNは、利益を北朝鮮から国外へ持ちだせず経営危機に追い込まれたエジプトのオラスコム(2000年代後半、北朝鮮国内初の携帯事業会社を政府と合弁で設立したが、その後創設された国営企業に利益を奪われ2017年撤退)を例に、北朝鮮でのビジネスの危険性を指摘。ヒュンダイグループのリゾート施設を2008年に没収された韓国についてもふれ、外国資本に対し懐疑的な現在の独裁体制が続く限り、ビジネスのハードルは高いとした。ただしサムスンは、北朝鮮への投資計画についてリサーチチームを立ち上げているとも報じた。

ブルームバーグも、貿易制限が緩和され経済が徐々に開放されても投資家にはリスクが大きいとした。その理由として、ニューヨークに拠点を置くヒューマン・ライツ・ウォッチの、北朝鮮政府が恣意的な逮捕、拘禁中の拷問、強制労働、公開処刑を通じ、恐怖と管理の体制を維持しているとの現状報告を挙げた。

ニューヨークタイムズもこれまでの企業接収の歴史に言及。2012年に北朝鮮政府に没収され4500万ドルの損失を被った中国の鉱山会社シーアングループや、国境の北朝鮮側に建設されたケソン工業団地に製造拠点を置いたヒュンダイグループが2度にわたり閉鎖、凍結され13億ドルの損害を被ったことを紹介した。併せて、労働力が基礎的なスキルに欠けること、北朝鮮には外国企業のビジネス紛争解決手段がないことを指摘した。

投資の先鞭をつけるのはアメリカではなく中国企業

CNNは、北朝鮮の最大の貿易相手国であり体制の支持者である中国が、投資の先頭を切るだろうと予測した。
北朝鮮のインフラは荒れ果てており、中国の「一帯一路」構想に十分加わりうる。しかし、中国資本は、たとえばスリランカの港湾建設の援助に際して管理権を取得するなど強引な手法をとっている。「不良資産」とはいえ自国のインフラ資産を将来的に中国に引き渡すことになるが、北朝鮮は渋々ながら応じる形になるだろう。それに対し、アメリカは後れをとることになると同記事は結論づけた。

中国の商都・上海
北朝鮮への企業進出は中国が先行する(Photo by Travis Wise)

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