2019年第2四半期に公表された国内株式を対象とするTOBは5件でした。直前四半期の公表件数は15件、前年同期の公表件数は7件でしたので、TOB市場は前年同期比ではやや沈静化し、直前四半期からは大幅に減少した状況にあります。
5件のうち、2件が親子上場会社における上場子会社の非上場化を目的として実施したものでした。また、上場子会社の被支配株主持分を対象とするTOBで非上場の2社出資JV化(51:49)を目的としたTOBが1件ありました...
事業会社による積極的な事業拡張を目的としたTOBは低調となる可能性が高いものの、グループ再編型のTOBは一定の取引量を維持するものと考えられます。引き続き、親子上場会社の子会社に注目です。
コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)による日本企業の大型買収が活発です。日産自動車やカルソニックカンセイのTOBでは、普段見かけない特別配当の記載があることが最大の特徴です。