高島屋<8233>が不採算店の撤退と、新規事業開拓に力を入れています。

2019年10月11日の取締役会で、高島屋港南台店とタカシマヤスタイルメゾンの営業終了を決定しました。また、米子高島屋の全株式を、地元でTSUTAYAなどを展開するジョイアーバン(本社:鳥取県米子市)に譲渡します。別会社に移行した後も「JU米子高島屋」とブランドを残したまま営業を継続する予定です。

地方店などの事業整理をする一方で、成長戦略の柱に置いたのが海外事業と金融業です。海外事業は現在の39億円の営業利益を2023年度に110億円、金融業は54億円を100億円に引き上げる計画。金融事業での新たな取り組みとして、投資信託の販売を挙げました。2023年度に投資信託分野で20億円の営業利益を見込んでいます。

今期の営業利益予想を9.7%減の280億円に下方修正

日本橋高島屋
隣接地に新館をオープンした日本橋高島屋


高島屋の本業が苦戦しています。2019年10月11日今期売上予想を1%減の9330億円に、純利益を15%減の170億円に修正しました。下方修正の大きな要因の一つが、インバウンド需要減退。今年に入り、中国での転売を規制する中国EC法が施行されました。それにより、爆買いができなくなった中国人観光客が減少。更に、米中貿易摩擦により中国の景況感が悪化し、夏以降の集客が苦しくなりました。2019年上期の売上は、前年比0.8%減の280億円と前年割れを起こしています。

2020年2月期第2四半期の営業利益は、前年同期比横ばいの134億円に留まりました。2018年9月に旗艦店・日本橋高島屋の隣に新館をオープンしたにも関わらず、利益は伸びていないのです。新店は4億円の営業利益押し上げ効果がありましたが、百貨店全体の経費が11億円増えたことで打ち消されてしまいました。

高島屋が子会社化している地方店は、高崎以外が赤字、またはほとんど利益が出ていない状況です。

2020年2月期予想売上営業利益
岡山高島屋192億7300万円5400万円
岐阜高島屋138億9200万円△1億6700万円
米子高島屋48億1300万円200万円
高崎高島屋161億6900万円4億1400万円

決算補足資料より抜粋

不採算が続く子会社化した店舗については、今後も譲渡や閉鎖する可能性もあります。また、百貨店面積の適正化や人員のスリム化による利益改善を行うとしています。