サマンサにあってコナカにないものは

サマンサにあってコナカにないものといえば、まず女性の顧客基盤。コナカはレディーススーツを品ぞろえするが、まだ力不足が否めない。今後の成長戦略を描くうえでは女性市場の開拓が欠かせない。

海外展開でもサマンサに軍配が上がる。サマンサは韓国(26店舗)をはじめ、中国、台湾、香港、シンガポール、ハワイなどに計41店舗を持ち、中東ドバイにも進出。一方、コナカはタイで展開する「SUIT SELECT」9店舗にとどまり、海外事業についてのノウハウ吸収が期待できる。

逆にサマンサ側のメリットは見えにくいのが実情だ。サマンサは主力のバッグでメンズ商品を手がける。ただ、コナカの主戦場である紳士服とのコラボ(協業)にしても、サマンサがこれまで培ってきたブランドイメージの点から相互補完は容易に想定しづらい。

果たして、ウイン・ウイン(互恵)の関係を築くことができるのか、両社の動向は今後、要ウオッチといえそうだ。

コナカ、同業のフタタを買収したことも

コナカのM&Aで思い出されるのは2006年、AOKIホールディングスと争った紳士服のフタタ(福岡市)の買収劇。

コナカは2003年にフタタと業務資本提携し、05年に株式を追加取得して持ち分法適用関連会社(約20%取得)とした。ところが、その後、AOKIがフタタにTOBによる完全子会社化を提案し、慌てたコナカが株式交換による経営統合を申し入れ、フタタの完全子会社化にこぎつけた経緯がある。

◎サマンサタバサジャパンリミテッド

主な沿革
1994 サマンサタバサジャパンリミテッドを設立し、バッグの企画・製造を始める
第1号店「渋谷パルコ店」をオープン
2003 ジュエリーの企画・製造を開始
2005 東証マザーズに上場
2006 初の海外路面店をニューヨークにオープン
2007 アパレルのメッセージ(現バーンデストローズジャパンリミテッド゙)を子会社化
2010 アジア進出の第一弾として台北に出店
2013 生活雑貨のノーマディックを子会社化
アパレルメーカーのラ・エスト(現バーンデストローズジャパンリミテッド)を子会社化
2016 旗艦店「サマンサタバサ表参道GATESポップアップスタジオストア」を出店
2017 中東初となるアラブ首長国連邦(UAE)に出店


◎コナカ

主な沿革
1952 神戸市で洋服店を開店
1954 神戸百貨を設立し、洋服の月賦訪問販売を開始
1960 神戸百貨、日本テーラーに社名変更
1973 日本テーラーなどが出資して、新紳(現コナカ)を横浜市に設立
1984 コナカに社名変更
1997 東証2部上場(2000年に東証1部)
2001 SAP(製造小売り)を採用した新業態「SUIT SELECT」の1号店を横浜市内に出店
2003 紳士服のフタタ(福岡市)と業務資本提携
2005 フタタ株式を追加取得し、持分法適用関連会社化
2006 フタタを株式交換で完全子会社化
2008 ファッションショップのフィットハウス(岐阜県可児市)を子会社化
2011 タイに現地法人を設立

文:M&A Online編集部