いよいよ米アップルの新型iPhone発表が迫ってきた。発表日は2019年9月12日が有力で、同20日にも発売されるようだ。新たに投入するのは現行のハイエンドモデル「iPhone XS」「同Max」、普及版の「iPhone XR」の後継機3モデル。ネーミングは2017年モデル以前の数字表記に戻り、「iPhone11」となりそうだ。モデル展開はハイエンドの2機種が「iPhone11 Pro」、普及版が「iPhone11」との情報もある。

次期iPhoneの話題が盛り上がる一方で、すっかり影が薄くなったのが小型端末「iPhone SE」の後継機だ。すでにネットでは「SE2(SEの後継機)は登場しない」説が根強い。しかし、「SE2」は登場する可能性が高い。むしろ高くなってきたと言える。なぜか。

理由1 2019年モデルの前評判が悪い

2019年モデルとなるiPhone11シリーズは前評判が悪い。実機が登場する前に、ここまで「今回は購入を見送るべきだ」と書かれたモデルはなかった。不人気の理由は同シリーズが2020年に世界各国で本格運用が始まる第5世代移動体通信(5G)規格に対応していない可能性が高いため。

「iPhone11シリーズ」発売に合わせるかのように開店準備が進む「アップルストア丸の内」(東京都千代田区)

アップルは5Gモデム(通信)チップで先行する米クアルコムと訴訟合戦を繰り広げた。2019年4月にようやく両社は和解したが、2019年モデルのiPhone11シリーズでは5Gチップの搭載は不可能との見方がもっぱら。そのためアップルは、同11シリーズでカメラ機能の大幅な強化を図っているという。

ハイエンドのiPhone11 Proモデルには3つのレンズを使用した初のトリプルカメラを、普及版のiPhone11には現行の上位機に搭載されている2つのレンズを使用したデュアルカメラをそれぞれ搭載するとみられている。現行機のデュアルカメラは広角レンズと望遠レンズだが、トリプルカメラでは超広角レンズが加わりそうだ。「GoProシリーズ」など野外撮影で人気が高いスポーツカムやアクションカムのような写真や動画が撮影できるようになる。

ただ、2020年から始まる5G通信に対応できないとなると、高速大容量通信が必須の仮想現実(VR)や拡張現実(AR)などの新しいコンテンツやサービスを使えない可能性が出てくる。これはスマートフォンとしては痛手だ。

iPhoneは中古市場での取引も活発で、来年5G対応モデルが登場すると、中古買取価格は従来の前モデル相場よりも暴落するのは間違いない。カメラ機能の向上でカバーするには荷が重いだろう。何らかのテコ入れが必要になる。その最有力候補が従来の4G通信でも勝負できる、同11シリーズとは別のモデルだ。