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【必見】サイゼリヤの業績に異変? 安売りの限界に到達か

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正社員比率と1店舗当たりの従業員比率を下げた効率経営

サイゼリヤは効率化を進める上で、人件費の高い正社員の比率を下げ、1店舗当たりの従業員数も削減する効率化経営を推し進めていました。

従業員数 正社員数 正社員比率 店舗数(国内) 1店舗当たりの従業員比率
2017年8月期 11,174人 2,154人 19.2% 1,057 9.4%
2016年8月期 10,744人 2,198人 20.4% 1,028 9.5%
2015年8月期 10,498人 2,242人 21.3% 1,026 9.7%

2017年8月期有価証券報告書より

2017年8月期の正社員比率は従業員全体で20%を割っています。正社員が関与する時間が少なくなっても、店舗を運用できる体制を作ったのです。また、1店舗あたりの従業員比率も、年を重ねるごとに下がっているのがわかります。徹底的な人件費削減を狙っていましたが、2018年に入ってそれが維持できなくなったのです。

次に国内のレストランが1店舗あたり、どれくらい稼いでいるのかみてみます。

国内売上高 店舗数 1店舗売上高
2018年8月期 1194億500万円 1,085 1億1000万円
2017年8月期 1172億5900万円 1,057 1億1100万円
2016年8月期 1128億6500万円 1,028 1億1000万円
2015年8月期 1099億2700万円 1,026 1億700万円

決算説明資料より

2017年8月期にピークを迎え、翌年には店舗当たりの売上高が落ちています。効率化を進め過ぎた結果、稼ぐ力も弱くなったのです。

次にすかいらーく<3197>との違いを見てみます。原価率の比較です。

サイゼリヤ
すかいらーく
2018年 36.5% 30.4%
2017年 35.4% 30.1%
2016年 36.8% 30.0%
2015年 37.3% 30.3%

すかいらーく決算短信より

天候不順などが食材原価に直結するとはいえ、すかいらーくは大きな影響を受けていないことがわかります。サイゼリヤのビジネスモデルでは、食材の高騰が原価率に直結してしまうのです。

次にすかいらーくの従業員の状況をみてみましょう。

従業員数 正社員数 正社員比率 店舗数 1店舗当たりの従業員比率
2017年12月期 47,090人 6,187人 13.1% 3,145 6.6%
2016年12月期 47,086人 6,002人 12.7% 3,068 6.5%
2015年12月期 46,700人 5,821人 12.4% 3,036 6.5%

決算説明資料をもとに筆者作成

すかいらーくの正社員比率は、サイゼリヤよりも6~7ポイント低いものでした。1店舗当たりの従業員比率も3ポイント低い水準。すかいらーくの1店舗当たりの売上高はおよそ1億1400万円。稼ぐ力もサイゼリヤを上回っています。実はすかいらーくの方が、効率的に店舗を運用しているのがわかります。

低価格のビジネスモデルは人件費の高騰により、国内では維持できなくなっています。そこに頼っていた外食企業は、M&Aによる新業態の取り込みなど、経営戦略の大幅な見直しを迫られているのかもしれません。

麦とホップ@ビールを飲む理由

麦とホップ @ビールを飲む理由

しがないサラリーマンが30代で飲食店オーナーを目指しながら、日々精進するためのブログ「ビールを飲む理由」を書いています。サービス、飲食、フード、不動産にまつわる情報を書き込んでいます。飲食店、宿泊施設、民泊、結婚式場の経営者やオーナー、それを目指す人、サービス業に従事している人、就職を考えている人に有益な情報を届けるためのブログです。やがて、そうした人たちの交流の場になれば最高です。 ブログはこちら 「ビールを飲む理由」 


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