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ファミレスのロイヤルが5年半分の利益を投じる大勝負にでる理由とは

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海ほたる:ロイヤルホールディングスは海ほたるなどの施設で営業中の食堂や売店を取得する

ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」を展開しているロイヤルホールディングス(HD)<8179>が、2018年12月期の純利益(27億9100万円)のおよそ5.5倍に当たる155億円を投じる大型M&Aに踏み切った。 

西洋フード・コンパスグループ(東京都中央区)が、海老名サービスエリアや海ほたるパーキングエリアなどの高速道路や有料道路内の施設12カ所に保有する食堂や売店の運営事業を取得するのがそれで、対象事業の直近の売上高は129億円、営業利益は10億円に達する。

西洋フードが同事業を新会社に移管したうえで、ロイヤルHDが、この新会社の株式を2020年2月に50%、2021年12月に66.66%、2022年12月に94.99%、2023年12月に100%取得する。 

4年にわたって株式を分割取得することからも、高額投資による負担の大きさがうかがい知れる。 

非主力事業の拡充が急務 

今回のM&Aは、上場会社に義務付けられている「重要な会社情報の開示」である適時開示情報案件(グループ内再編を除く)としては、2008年に全日本空輸の完全子会社で機内食を製造、販売する福岡ケータリングサービスの子会社化以来11年ぶりとなる。 

福岡ケータリングサービスの子会社化では取得価格を公表していないが、福岡ケータリングサービスの当時の売上高が7億円ほどのため、取得価格はさほど高額であるとは思われず、他の適時開示案件(グループ内再編)でも取得価格は10億円を下回っており、今回の取得価格がケタ違いであることが分かる。 

ロイヤルHDの主力事業である外食事業は、人口減少や高齢化、食材、人件費の高騰など厳しい環境にさらされており、外食以外の事業の拡充強化が課題となっていたことが同社を大型M&Aに向かわせた。 

さらにロイヤルHDは今回取得した事業と同様のサービスエリアなどでの食堂や売店の運営事業を手がけており、両社の事業を合わせるとこの分野ではトップ企業になることも決断を後押しした。 

ロイヤルホールディングスの沿革と主なM&A
1951 福岡空港で機内食搭載と喫茶営業を開始
1971 ロイヤルホスト1号店を北九州市に出店
1978 福岡証券取引所に上場
1979 大阪証券取引所市場第二部に上場
1981 東京証券取引所市場第二部に上場
1983 東京証券取引所市場第一部、大阪証券取引所市場第一部に指定
2004 アールエヌティーホテルズを子会社化
2005 持株会社制に移行し、ロイヤルホールディングスに会社名を変更
2005 伊勢丹ダイニング(現ロイヤルコントラクトサービス)を子会社化
2006 テン コーポレーションを子会社化
2007 セントレスタ(現ロイヤルコントラクトサービス)を子会社化
2008 全日本空輸の完全子会社で機内食を製造、販売する福岡ケータリングサービスを子会社化
2018 スープ店を展開するチャウダーズを子会社化
2019 西洋フード・コンパスグループからサービスエリアなどでの食堂や売店などの運営事業を取得

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