東洋建設と大豊建設の買収劇、共通キーワードは「旧村上ファンド系」

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麻生の傘下に入ることになった「大豊建設」…建設工事の現場(東京都中央区)

大豊建設、麻生が「ホワイトナイト」に

一方、大豊建設には「ホワイトナイト」(白馬の騎士)として麻生が救済の手を差し伸べ、筆頭株主の旧村上系との対立関係が解消に向かうことになった。大豊建設は年度末を1週間後に控えた3月24日、セメント事業や医療関連事業を手がける麻生の傘下に入ると発表した。

麻生は総額403億円の第三者割当増資を引き受け、大豊建設の株式50.74%を取得し、子会社化する。一方、大豊建設は調達資金をもとに自社株買いを行い、シティは全保有株について応じる予定だ。

麻生といえば、その名前の通り、麻生太郎元首相・現自民党副総裁の身内企業。2018年には特殊土木大手の日特建設をTOBで子会社化している。

建設は旧村上系が動きを活発化させている業界の一つ。シティは東亜建設工業株を9.35%、三井住友建設株を6.25%保有していることが大量保有報告書で判明しており、株式市場では今後、買い増しが進むのかどうか、その動向が注目されている。

文:M&A Online編集部

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