「フリージア・マクロス」が活発化「一風堂」にも動き 2021年6月の大量保有報告書

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一風堂のラーメン(同社ホームページより)

M&A Online編集部が大量保有データベースで2021年6月の大量保有報告書の提出状況を調べたところ、婦人フォーマルウエア大手の東京ソワール株について、8度の大量保有報告書の提出があった。

すべて、押出機やアスファルト試験機を手がけるフリージア・マクロスによるもので、同社は6月3日に「持分法適用関連会社化と、資本業務提携の交渉に際しての交渉力の強化」を目的に、東京ソワール株5.95%を新規に保有。その後7度買い増し、6月30日までに保有割合を16.72%に引き上げた。

この動きに対し、東京ソワールは6月30日に、フリージア・マクロスと、その関係者による大規模買付行為などの対応策(買収防衛策)の導入に関する臨時株主総会を7月30日に開催することを決めた。

麻生が力の源HD、若築建設を新規保有

さらにフリージア・マクロスは、同社が7月12日までTOB株式公開買い付け)を実施している日邦産業について、保有目的の変更報告書を提出した。

それまで「発行者の持分法適用会社化及び発行者との資本業務提携の交渉に際しての交渉力の強化を目的としている」としていたのを「発行者の持分法適用会社化、発行者との資本業務提携の交渉に際しての交渉力の強化及び買収防衛策の廃止にかかる提案その他の重要提案行為等を行うことを目的として保有している」に改めた。

このほか日邦産業については、投資家の黄聖博氏が6月4日に4件(報告義務発生日は2020年8月14日、11月26日、2021年3月19日、4月24日)の報告書を提出し、保有割合を8.9%とした。

医療関連事業や建設コンサルティング事業などを手がける麻生は、ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングスの株式10.91%を、建設会社の若築建設の株式5.22%をそれぞれ新規に保有した。いずれも「安定株主として長期にわたり保有する予定」としている。

投資会社のフラッグシップアセットマネジメント(東京都港区)は、経営再建中のペッパーフードサービスの株式を2度売却(合計2.0%)し、保有割合を18.33%に引き下げた。同社は2020年9月から毎月保有株式を売却しており、2021年6月で10カ月連続となる。このほかペッパーフードサービスについては、SBI証券が2.23%売却し、保有割合を2.91%に引き下げた。

2021年6月の大量保有報告書の提出件数は1050件で、このうち保有割合を増やしたのが272件、新規保有が160件、保有割合を減らしたのが536件、契約の変更などが82件だった。

文:M&A Online編集部

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