M&A Online編集部が大量保有データベースで2020年3月の大量保有報告書などの提出状況を調べたところ、チトセア投資(東京都中央区)が従業員による買収(EBO)を目的に4月2日までTOB株式公開買い付け)を行っている不動産・ホテル業のユニゾホールディングス(HD)について2件の報告書の提出があった。

米国の投資運用会社のエリオットグループが「株券等に関する担保契約等重要な契約の締結」を理由に報告書を提出したほか、投資事業などを手がける日本のいちごグループが0.05%買い増し保有割合を9.33%に高めた。

エリオットグループはユニゾHDの筆頭株主でユニゾ株式を13.14%保有しており、第2位の株主であるいちごグループと会わせた合計の保有割合は22.47%となる。

ユニゾHDは3月18日にチトセア投資が買い付け価格を5700円から6000円に引き上げることを条件に、エリオットグループといちごグループがチトセア投資のTOBに応募する契約を結んだことを明らかしている。

ユニゾHDを巡っては2019年7月に旅行大手のHISが敵対的TOBを仕掛け、これに対抗する形で同年8月に米投資会社フォートレス・インベストメント・グループがHISを上回る買付価格を提示。さらにチトセア投資によるTOBに発展するなど混迷していたが、4月2日にTOBが成立する可能性が高く、ようやく決着を見ることになりそうだ。

東芝機械(芝浦機械)には大きな動きなし

旧村上ファンド系のレノが臨時株式総会の開催や取締役1人の選任などを求めていたレオパレス21についてはレノの動きはなく、投資会社アルデシアインベストメントが2月に続いて1%買い増し保有割合を18.12%に高めた。2月にレノに代わって廣済堂の大株主となった麻生(福岡県飯塚市)も3月に1.14%買い増し、保有割合を18.99%に高めた。

やはり旧村上ファンド系の投資会社のシティインデックスイレブンス(東京都渋谷区)が敵対的TOBで、4月16日まで買い付けを行っている東芝機械(2020年4月1日に芝浦機械に社名変更)については、野村証券が2度報告書を提出しただけで、大きな動きはなかった。

ソフトバンクグループの創業者である孫正義氏が、同社株を1.36%買い増し保有割合を26.9%に高めたあと2度「担保契約等重要な契約の変更」を理由に報告書を提出した。

2020年3月の大量保有報告書などの提出件数は1429件で、このうち保有割合を増やしたのが495件、新規保有が251件、保有割合を減らしたのが559件、契約の変更などが124件だった。

文:M&A Online編集部