M&A Online編集部が大量保有データベースで2021年5月の大量保有報告書の提出状況を調べたところ、ソフトバンクグループ株について4度、報告書の提出があった。
同社創業者の孫正義氏が2度(合計5.55%)買い増し、保有割合を32.01%に高めた。孫氏は保有割合の変更について「共同保有者の減少担保契約等重要な契約の変更」などとしている。
このほか野村証券も1.24%買い増し、保有割合を8.97%としたのをはじめ、米投資会社の日本法人ブラックロック・ジャパンは新規に5.15%を保有した。
ZOZO創業者の前澤友作氏は、ZOZO株について2度報告書を提出した。一度は2.26%売却し、保有割合を11.07%に引き下げた。もう一度は「保有株券等に関する重要な契約の変更」を理由に変更届を提出した。
投資会社のフラッグシップアセットマネジメント(東京都港区)が、経営再建中のペッパーフードサービスを4度売却(合計6.3%)し、保有割合を20.33%に引き下げた。同社は2020年9月から毎月保有株式を売却しており、2021年5月で9カ月連続となる。このほかペッパーフードサービスについては、SBI証券が0.04%買い増し、保有割合を5.14%にした。
丸紅は報告書を11度提出した。本店所在地の変更が理由だが、スクロールについては0.13%売却し保有割合を8.15%にしたほか、オカモトは0.29%増やし7.36%に、アインホールディングスは0.5%引き下げ4.5%にした。同じく総合商社では伊藤忠商事がシグマクシスを新規に保有し、保有割合を8.85%としほか、ヒラノテクシードを1.05%買い増し8.57%に、プリマハムを1.03%買い増し、49.67%にそれぞれ保有割合を高めた。
4月に東芝株を新規に7.2%保有した、シンガポールの資産運用会社の3Dインベストメント・パートナーズについては、5月に動きはなかった。
2021年5月の大量保有報告書の提出件数は875件で、このうち保有割合を増やしたのが228件、新規保有が114件、保有割合を減らしたのが449件、契約の変更などが84件だった。
文:M&A Online編集部