仇討ちも討ち入りも金勘定があってこそ!
予算総額9500万円のプロジェクト『決算!忠臣蔵』

時代劇の冬の風物詩といえば「忠臣蔵」。主君の無念を晴らすために、家臣が1年9か月もの雌伏の時を経て討ち入りを果たす物語である。首謀者たる筆頭家老の大石内蔵助が遊郭通いで世間の目を欺いた史実は知られるが、討ち入りという壮大なプロジェクトに必要なのは、なんといっても「お金」がかかる。

仇討ちも討ち入りも、金勘定があってこそ。そんな当たり前のことを、堤真一や岡村隆史、濱田岳らがコメディタッチに演じて見せてくれる。『決算!忠臣蔵』は、討ち入りに至るまでの物語を資金と人材のマネジメントという経済的側面から描いたエンタテインメント映画だ。

原作は東京大学史料編纂所教授、山本博文氏の著書『「忠臣蔵」の決算書』。2012年に新潮社から新書として刊行され、話題になった。


<あらすじ>

今から約300年前、徳川綱吉の時代。赤穂藩藩主・浅野内匠頭(阿部サダヲ)は江戸城内・松の廊下で幕府の重臣・吉良上野介に斬りかかり、即日切腹。藩は取り潰しの処分が下された。筆頭家老の大石内蔵助(堤真一)は嘆く暇もなく、幼馴染みの勘定方・矢頭長助(岡村隆史)に助けられながら残務整理に励み、御家再興の道を模索する。かき集めた予算は 9500万円。しかし、金の使い道がわからない内蔵助は、長助らの助言も聞かず、行き当たりばったりの大盤振る舞いで金はどんどん減っていく。

やがて御家再興は幕府によりあっさり却下され、宿敵・吉良邸への討ち入りを決意した。当然討ち入りにもお金がかかる。浪士たちの生活費や食費、家賃に加えて、江戸までの旅費、討ち入りに必要な武具など支出はかさむ。節約する者がいれば、無駄遣いする者もいて、プロジェクトは難航。予算が足りずに“リストラ”も余儀なくされる。

さらに予算の都合で討ち入りのチャンスは1回限り。果たして彼らは予算内で一大プロジェクト(討ち入り)を無事やり遂げることができるのか。

(以下、ネタバレ注意)