日韓関係の悪化が懸念されるなか、意外にも10代から20代のあいだで「韓流グルメ」を中心に第3次韓流ブームらしい。第1次は2005-10年頃の「韓流ドラマ」ブーム、第2次は2011-15年頃の「K-POP」ブーム。 

今回紹介するのは、第1次韓流ブームの火付け役ともなった「冬のソナタ」で主演を務めたペ・ヨンジュンがM&Aの専門家役で出演するTVドラマ、「ホテリアー」だ。

経営難に陥っている「ソウルホテル」を舞台に、買収を阻止するために奮戦する支配人ソ・ジニョン(ソン・ユナ)とホテルの再建を期待された元総支配人のハン・テジュン(キム・スンウ)、M&Aに動く専門家シン・ドンヒョク(ペ・ヨンジュン)の買収を巡る攻防と恋模様を描いた作品。スピード感のある展開と、惹かれ合いながらも使命のため恋を全うできない人物たちの心情を描く、心理描写が魅力のドラマだ。

本作品は2007年に日本でもリメイク版をテレ朝系列で放映。主演は上戸彩。M&A専門家役を及川光博が演じている。

ホテリアーのあらすじ

かつては超一流ホテルとして名を馳せた「ソウルホテル」。現在はその名声も過去の栄光となり、業績は右肩下がりを続ける経営難に苦しんでいた。

実業家のキム(ハン・ジニ)から買収を迫られている社長のユン・ドンスク(ユン・ヨジョン)は、支配人のジニョンをアメリカに派遣し、かつて総支配人として辣腕を振るっていた元総支配人のテジュンを呼び戻させることに打開策を見出す。

アメリカに渡ったジニョンは、ピンチのところをドンヒョクに救われる。ジニョンに興味を持ち、ジニョンの帰国に合わせて韓国へ渡るドンヒョク。彼はキムに雇われたM&Aの専門家だった。

依頼を遂行しようとしながらもジニョンに惹かれていくドンヒョク。お互いに気にかかりながらも素直になれない元恋人のジニョンとテジュン。さらにテジュンを追うキムの娘・ユンヒ(ソン・ヘギョ)。四人の男女の恋愛は、ソウルホテルの買収劇の行く末に深く絡んでいく。

恋か仕事か・・・揺れ動く四角関係

主人公のジニョンはテジュンとドンヒョクの間で揺れ動く。テジュンはジニョンに心を残しつつ、ユンヒにも惹かれている。

彼らは単なる恋愛感情だけでなく、各人がソウルホテルの運命を左右しかねない役割を担っているため、誰と誰が接近するかの一挙手一投足に注目させられる。ペ・ヨンジュン扮するドンヒョクのM&A専門家としての実務力はいかほどか。そんな視点で作品を観るのも面白いだろう。

韓国ドラマにしては珍しく、といっては失礼かもしれないが、非人道的な行いや暴力的な描写が少なく、安心して観ていられる造りになっている。

ホテル買収という多額の金銭が動く題材を扱っているが、事件要素のある人死にはなく、登場人物の感情の動きとビジネス的な金銭の動きで物語が進んでいくことで、ドラマとして高い完成度を誇っている。

ちなみにソウルホテルのロケ地は、「グランデウォーカーヒルソウル」。ぺ・ヨンジュンはここで女優のパク・スジンと2015年に挙式を行った。

「ホテリアー(韓国版)」DVDボックス

<作品データ>
原題:Hotelier 호텔리어 / 邦題:ホテリアー
2001年・韓国 全20話

文:M&A Online編集部