フランスの著名な映画批評家、アンドレ・バザンは言っています。
「映画の美学は現実を明らかにするリアリズムであるべきだ」と。
映画とは、各時代を映し出す、鏡の一つと言えるかもしれません。そしてその鏡は、私たちが生きる現代を俯かんして見るための手助けともなるのではないでしょうか。
“今”を見つめるビジネスマン/ビジネスウーマン必見!オススメの最新映画をご紹介します。
フランスの作家アンリ・シャリエールのベストセラー自伝小説をベースとした映画『パピヨン』。1973年に公開された初演に胸を高鳴らせ、スティーブ・マックイーンとダスティン・ホフマンの熱演に感動の涙を流した人も多いはず。
44年の歳月を経て『パピヨン』を蘇らせるのは、ハリウッドで今、最もホットな俳優であるチャーリー・ハナムと『ボヘミアンラプソディー』でフレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレック。決して廃れることのない普遍の名作を再解釈し、新たな脱獄映画の金字塔が誕生した。
1931年のパリ。胸に蝶(パピヨン)の入れ墨があることから「パピヨン」と呼ばれる男、アンリ・シャリエール(チャーリー・ハナム)は腕利きの金庫破りだったが、裏切られ殺人の冤罪で終身刑となってしまう。
恋人に「俺のことは忘れろ。」と言わざるをえないほど、収監されるフランス領ギアナの流刑地は悪名高く、刑期を終えても生きて戻ることはまずできない。加えて、容赦なく囚人たちを処刑する看守やハンターたち、鬱蒼とした熱帯雨林に覆われ、四方を海に囲まれた徒刑場からの脱獄は命がけだ。
だかパピヨンの胸は自由への渇望と、裏切った者たちへの復讐で静かに燃えていた。脱獄を決意したパピヨンは、通貨偽造の罪で終身刑となったルイ・ドガ(ラミ・マレック)に目をつける。ドガの隠し金と命を守る代わりに、脱獄に必要な資金を提供させる。
当初こそ反発しあう二人だったが、共に過ごす内に唯一無二の強い絆が生まれる。脱獄と投獄を繰り返すパピヨン、ドガや脱獄に加わる仲間達、命がけの挑戦の果てに、男たちは求める自由を手にすることができるのか?
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