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【新事実!】モンテローザの業績回復が著しい件

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大神輝博会長兼社長
大神輝博会長兼社長(右):埼玉県南埼玉郡宮代町と農業経営参入に関する協定を締結


1店舗あたりの売上高300万円アップに成功

モンテローザが驚異的なのは、300店舗近く閉店したにも関わらず、2018年3月期の流動資産が215億300万円で、前期比67億9000万円のプラスになっているところ。1店舗あたりの収益力が上がったことを意味しています。

損益計算書をもとに、2016年3月期と2018年3月期を単純計算するとこんな感じ。

  • 2016年1店舗あたりの売上高=1424億8400万円(全体の売上高)/2,200店舗=6400万円
  • 2018年1店舗あたりの売上高=1171億7000万円(全体の売上高)/1,730店舗=6770万円                           

同社は店舗の再編により広告宣伝のPDCA強化や、優秀な人材の不調店舗への振り向け、新業態の開発と業態転換を行ったと考えられます。それが流動資産の押し上げに貢献しました。こうした努力により、財務の健全性を図る流動比率は2017年3月期の38%という壊滅的な数字から、62%という業界標準(80%)まであと一歩というところまで引き上げることに成功したのです。

通常、陳腐化した業態を切り捨てて新業態を立ち上げるとなると、大変な時間と労力がかかります。市場調査、事業計画書の作成、メニュー開発などなど。外食企業は企業努力を重ねるか、M&Aによる業態の吸収を行うことでそれをカバーしてきました。しかしながら、モンテローザは伝家の宝刀”オマージュ”により開発コストを圧縮しています。巷で人気の業態に寄せているので、失敗する確率も低い。失敗しても大した痛手にはならないというわけです。同社は2017年に2つ、2018年に3つの業態を市場投入しています。退店や業態転換を行う際に小回りが利きやすい同社の経営スタイルは、(批判はどうあれ)非常にメリットが高いものと考えられます。

では、モンテローザの華麗な技を見てみましょう。右が同社が世に送り出した作品の数々。

  • いきなりステーキ→カミナリステーキ
  • 和民→魚民
  • すしざんまい→すしざむらい
  • 塚田農場→山内農場
  • 串カツ田中+俺のフレンチ→俺の串揚げ黒田
  • バーミヤン→バイミーヤ(後に「めでたや」に改名)
  • モンスーンカフェ→タイフーンカフェ
  • 月の雫→月の宴

                 

ちなみに、モンテローザの躍進を支えた1983年オープンの「白木屋」はオリジナル業態です。「鶏のなんこつ揚げ」や「たこわさ」をいち早く世に送り出し、国民的な大ヒット料理にしました。どこにでもある居酒屋の定番メニューの陰に、実はモンテローザの企業努力があったことはあまり知られていません。

文:麦とホップ@ビールを飲む理由

麦とホップ @ビールを飲む理由

しがないサラリーマンが30代で飲食店オーナーを目指しながら、日々精進するためのブログ「ビールを飲む理由」を書いています。サービス、飲食、フード、不動産にまつわる情報を書き込んでいます。飲食店、宿泊施設、民泊、結婚式場の経営者やオーナー、それを目指す人、サービス業に従事している人、就職を考えている人に有益な情報を届けるためのブログです。やがて、そうした人たちの交流の場になれば最高です。 ブログはこちら 「ビールを飲む理由」 


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