menu
Social media

ビジネス

英投資ファンド・ペルミラの誤算、スシローは回転しすぎてもはや賞味期限切れに

Cover 92b587ec 0671 471d 8dd3 5d58627a4ed4
※画像はイメージです

M&A Online編集部です。今回から隔週でビールを飲む理由@麦とホップさんによる「フードビジネスとM&A」の連載が始まります。ココでしか読めない書き下ろしコラムをお楽しみ下さい。


◇ ◇


投資ファンド・ペルミラの誤算、スシローは回転しすぎてもはや賞味期限切れに

画像:https://www.akindo-sushiro.co.jp/campaign/detail.p...

要点:3月30日に東証一部上場を果たしたスシロー(3563)。公募価格3600円に対して、終値は3410円と悲しい結果に。上場を仕掛けた英投資ファンドのペルミラは、二つの外的要因に悩まされました。「円安」と「魚価の高騰」です。そして「安値」という最大の武器を装備してしまったスシローは、それ以上の価値を提供することができないのでした、という話です。

この記事では大きく2つの情報を得ることができます。

1:スシローが急成長した要因
2:回転寿司業界が逆境に立たされている理由

10億ドルでペルミラが買収したスシローの企業価値は大して伸びていないです

画像:http://www.akindo-sushiro.co.jp/korezo/

まずはスシローが辿った歴史から。大阪生まれの「あきんどスシロー」が東証二部に上場したのが2003年。その後、2007年に主要株主が「すき家」でおなじみのゼンショーに株式を売却しました。

ところが、コストカッターで有名なゼンショーの傘下に入ることを拒んだスシロー。そこで、ゴールドマン・サックス出身者が創業した投資ファンド、ユニゾン・キャピタルに救いの手を求めました。

ユニゾンの経営戦略と、スシローの職人気質な顧客目線が、トップ企業へと押し上げました。当時の社長は調理師専門学校出身の豊崎賢一氏。仕入れに妥協を許さず、上質な寿司の提供にこだわった職人目線は多くの顧客を呼び込みました。

その一方で、出店計画や人材育成などの経営管理を行なっていたのが、マッキンゼー出身の加藤智治氏。ロジカルな視点で欧米型の経営スタイルを追求しました。

この二人の力により、スシローは2010年下半期に店頭売上高で「かっぱ寿司」を抜き、業界1位に躍り出たのでした。急成長した要因は、顧客ファーストと経営効率のバランスを保ったことによるものでした。

この逸話は、少女漫画やテレビドラマでよくある、「陽気で熱い男(金髪キャラ)」と「冷静でクールな男(メガネキャラ)」を彷彿とさせて良い感じです。その手の方々に喜ばれそうなネタです。

そんなこんなで企業価値が上がったスシロー。2012年に英投資ファンド・ペルミラへ、めでたく嫁入りしたのでした。売却額はおよそ10億ドルです。これにより、ユニゾンは540億円もの売却益を得たと言われています。

ロイターはスシローの企業価値が当時の800億円から、2016年に1500億円へと上昇していると報じています(http://jp.reuters.com/article/ipo-idJPKCN0XJ0TF)。

しかしながら、ペルミラ側から見れば、価値はほとんど変わっていません。だって、凄まじい円安になってしまったのですから。

フードビジネス

関連のM&Aニュース

NEXT STORY

投資ファンド・インテグラルの戦略 ホリイフードサービスへTOB

投資ファンド・インテグラルの戦略 ホリイフードサービスへTOB

外食大手TBIホールディングスが、北関東を中心に居酒屋などを展開するホリイフードサービスに対して、TOBを実施します。既存株主は慌てて持ち株を放出しているようですが、ホリイにとって好材料だと思う3つの理由をお話します。


注目の記事

Thumb ed24d32d 314b 436d 9162 9042c662b25c

【ソフトバンク】M&Aの名手はどのように変革を遂げたのか

1995年3月期。今から20年前の株式公開時には、売上が1,000億円に届いていなかったソフトバンク。それが2014年3月期にはなんと売上高6兆7,000億円、営業利益は約1兆円に達する日本を代表する巨大企業に成長した。M&A巧者の軌跡を追う。

Thumb 37ae6300 d36c 422a b3db 7b5650e56863
Thumb 43728674 93ee 4d97 8dd1 b044798b88cd
Thumb de87922e b9db 43ec bcf7 aa94a02c0218