食のCtoCにはチャンスがある

ーTABETEの今後の事業展開についてお教え下さい。

「まずは政令指定都市や、大きな街に展開していきたいと考えています。地方都市になればなるほど、移住、定住の促進もありますので、CtoCのサービスもこれから充実していく必要があるのかなと考えています。よく海外展開について聞かれますが、海外展開できるタイミングに来た時に果たしてマーケットが海外に残っているだろうかと考えると、現時点では、必要であればやるという感じですね」

ー食のCtoCというのはどういう内容でしょうか。

「おすそ分けを現代版にするという感じですね。昔だったら作り過ぎた料理は近所に配っていましたが、今やそういうことはできなくなっています。地域のコミュニティ―を作るという意味でも、食のCtoCは何かできるチャンスはあるのではないかなと思っています」

ー食品のメルカリみたいなものですか。

「そうです。かつ配送を絡ませない近所同士でのつながりが生み出せます。こういうサービスはすでにロンドンなどでは始まっています。食品や家庭でのあまりものがシェアされています。日本でもこうしたサービスはできるのではないかと考えています」

ーTABETEのほかにも、イベント・ワークショップ事業やパターン・ランゲージ制作事業を手がけておられます。狙いをお教えて下さい。

「もともとはそちらの事業をやっていました。会社としては今年で4年目に入りました。最初の2年くらいはスモールビジネスをやっており、TABETEの事業に取り組み始めてからエクイティファイナスを入れるなどスタートアップモデルに変えました」

食のCtoCについて質問する山口さん

「クッキングが作業化していてあまり面白くないという認識が広がってきていますが、もともと料理とはそういうものではないというのが我々の考えです。料理を楽しいと思える場は日常生活以外に作れるだろうと考えています。例えば企業のチームリーディングの研修を料理を使って行うとか、美味しいものをみんなで一生懸命に作る取り組みは、新規事業を立ち上げるプロセスと同じですので、頭の体操的な取り組みに料理を取り入れています」

「パターン・ランゲージは暗黙知を言語化する手法ですので、企業の暗黙的な知識を言語化して体系化して冊子にするというようなことを行っています。TABETEは料理を使って食品ロスを考えようというイベントを行ったのが、きっかけです。スローフードの団体と食品ロスをなくす啓蒙を行ってきましたが、啓蒙活動だけではフードロスの問題は解決しないと思って欧州で行われていたサービスを日本で始めたのがTABETEです」