トップ > ライフ > 投資・マネー >住友化学3000億円、NEC2000億円~M&A投資枠について考える

住友化学3000億円、NEC2000億円~M&A投資枠について考える

※この記事は公開から1年以上経っています。
alt
画像はイメージです

M&A投資枠について考える

 M&Aの投資枠を設ける企業が増えている。中期経営計画の発表などと合わせて、M&Aを含めた戦略投資の金額を明示するケースが多い。社内外に向けて「M&Aに積極的に取り組む企業」をアピールする狙いがあるとみられるが、効果はいかほどのものだろうか。

 住友化学は3000億円、NECとベネッセホールディングスは2000億円――。最近では4ケタを超えるM&A投資枠を設ける事例も珍しくなくなってきた。

M&A投資枠を設けた主な企業

社名 金額(億円) 注力分野
住友化学<4005> 3000 スペシャリティケミカル
NEC<6701> 2000 社会ソリューション
ベネッセホールディングス<9783> 2000 デジタル出版、海外、介護
小田急電鉄<9007> 400 外食、ホテル、ストア、不動産
テレビ朝日<9409> 300 インターネット、ビッグデータ

一部はM&A以外の戦略投資も含む数字。各社の開示資料を元に作成

 住友化学は2016年度から18年度までの中期経営計画で、戦略的M&A枠(3000億円)を設定した。狙いはライフサイエンス、情報電子、環境エネルギーなどのスペシャリティケミカル分野の早期拡充だ。営業利益に対するスペシャリティ分野の比率は2015年度の85%から18年度に90%に引き上げる計画だ。

 NECも2016年度から18年度までの中期経営計画で2000億円の成長投資枠を確保した。安心・安全な社会インフラを支えるセーフティ事業、グローバルキャリア向けネットワーク事業、コンビニやドラッグストアなど流通向けITサービス事業を重点分野とする。

 内需型企業もM&A枠の設定に動き出している。小田急電鉄は外食、ホテル、ストアなど既存事業の規模拡大に加え、新規事業の創出に向けてM&Aを活用する。同社は2015年に不動産リノベーション事業などを手がけるUDS(東京・渋谷)を子会社化している。M&Aを通じて沿線開発の活性化や沿線外の事業機会を創出する。

NEXT STORY

地面師の手口について

司法書士法人・行政書士法人星野合同事務所
| 2016/12/19
2016.12.19

不動産売買取引と偽造による詐欺被害防止策

司法書士法人・行政書士法人星野合同事務所
| 2016/7/25
2016.07.25

アクセスランキング

【総合】よく読まれている記事ベスト5