地面とは、わが国の登記制度や印鑑証明制度の盲点を利用して、不動産の所有者になりすまし、土地や建物を無断で他人に売買したり、担保に供するなどして、金融機関から金銭を騙し取る詐欺グループです。

今から約70年前程前から存在し、現代に至っては様々な技術革新に伴い手口もより巧妙化しています。
下記に地面の手口と対策について記載させていただきます。

不動産の所有権移転の登記を申請する場合、権利証(登記識別情報)・実印・印鑑証明書・住民票等が必要になり、権利証・印鑑証明書については精巧なコピーによる偽造があり、印刷技術の進歩から一見して本物と偽者の違いを見分けるのは困難と言われています。
又、権利証や印鑑証明書を盗まれるというケースもあり、この場合、本人か否かを判断できないと書類は本物のため、詐欺を防ぐのが非常に厳しくなると思われます。
実印に関し、最近では3Dプリンターで本物の実印と同じ物ができるようになり、偽物を見抜くのは難しいと思われます。

登記書類以外にも本人確認書類(運転免許証、パスポート等)を偽造し、司法書士を騙し又はグルになってに本人確認情報(権利証が無い場合に司法書士が作成する書類)を作成し、登記するケースもあるようです。

上記の他、弁護士がグルになり、実際は代理人ではないのに本人の代理人になりすますというようなケースもあります。

地面に狙われやすい不動産として、所有者が遠方に住んでいる場合、所有者が高齢者である場合(不動産管理が疎かになる)という傾向があるようです。

今回ご紹介したのはほんの一例であり、実際の手口は多岐に渡ります。
実際に被害にあっているのは、不動産の素人もさることながら、不動産のプロも騙されるケースが少なくありません。

ご自身で今回ご紹介した例にあたる場合や、契約から決済まで極端に短い場合(例1週間を切る場合等)で所有者本人が契約・決済に出席しない場合や、登記簿を確認すると決済直前に所有者の住所が移転している場合(本物の所有者の住所から地面の住所に移転している可能性がある)等は注意が必要です。

もし、取引に不安や疑念がございましたら、取引関係にない司法書士や弁護士等の専門家に相談し、客観的なアドバイスを聞いて慎重に対応されることをお勧めいたします。

文:司法書士法人・行政書士法人 星野合同事務所
メールマガジンVol.114 2016.11.30より転載

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