ウォルマートのピックアップ専用施設

生鮮品のピックアップでは、ウォルマートがシカゴ郊外に生鮮品など食品のピックアップ専用の施設「ウォルマート・インターネット・ピックアップ(Walmart Internet Pickup)」をオープンする。同施設は店の中で買い物ができるインストア・ショッピングはなく、倉庫となる「ダークストア(dark store)」と屋外に通り抜け可能なドライブスルーレーンと専用の駐車スペースがついた食料品の受け渡し専用拠点だ。

ウォルマート・ピックアップは、非食品の注文についても受け取れるようになっている。ダークストアだが建物内の入り口付近にピックアップ専用カウンターにピックアップタワー設置の可能性もある。ウォルマートは2014年9月、アーカンソー州ベントンビルにダークストアとなるドライブスルー専用「ウォルマート・ピックアップ・グローサリー(Walmart Pickup Grocery)」をオープンしている。

ウォルマートは昨年、オクラホマ州オクラホマシティのスーパーセンターの駐車場に生鮮品などの食品を自動でピックアップできる施設を設置した。自販機のような巨大装置は高さ5~6メートル、横幅が10メートル以上、奥行き3メートル前後となりピックアップ窓口が2つついている施設だ。ウォルマートはまた、テキサス州シャーマン地区にあるスーパーセンターの一角でも、巨大ピックアップ装置のテストも開始した。このピックアップ施設は横幅が40メートル近くあり、5つの窓口でピックアップできるようになっている。

装置にあるタッチパネルでメールで受け取ったQRコードなどをスキャンさせると扉が開き、青色の専用ボックスに入った注文品を受け取ることができる。冷凍食品やアイスクリームなどの冷凍品は蓋のついた専用ボックスからピックアップするようにもなっている。

恩恵を受ける米国の消費者

「アマゾンエフェクト」と聞くと、競合店が窮地に追いやられるようなイメージがある。が、開拓者精神が根強く残るアメリカでは逆に刺激になって、これまでにないサービスや施設が展開されているのだ。アマゾンエフェクトで最も恩恵を受けているのは、アメリカでは実は消費者なのだ。

文:流通コンサルタント 後藤文俊(米カリフォルニア在住)