2.M&Aアドバイザリー契約のポイント

M&Aアドバイザリー契約書を作成する上で、気を付けるべきポイントをご紹介します。

2-1.機密保持の範囲

M&A仲介会社には、自社に関する多くの機密情報を提供しなければなりません。そこで機密保持の条項が必須です。

どこまでの情報が保護されるのか、どういったケースであれば情報を開示しても許されるのかなど、しっかり確認しましょう。特に守ってほしい事項があれば、個別に契約書に盛り込むべきです。

2-2.契約期間と途中解約

M&Aアドバイザリー契約では、契約期間と途中解約の条項が重要です。途中解約できなければ、M&Aを中断してアドバイザーが不要となっても費用が発生し続ける可能性があるので、途中解約が認められていなければ必ず入れてもらいましょう。また途中解約にペナルティ(違約金)が発生すると不利益が大きいので、そういったものは削除してもらうべきです。なるべく自由に解約できるように設定してもらいましょう。

また期間終了によって自動的に契約が終わるのか、自動更新されるのかも確認しましょう。ひな形では自動更新契約にしており、契約を終わらせるには期間満了の30日前の通知が必要なパターンです。

2-3.費用

M&Aアドバイザリー契約では「費用」が非常に重要です。

M&A仲介会社の報酬は、業者によって大きく異なるからです。月々のコンサル料がかかる会社とかからない会社、着手金の金額、報酬金の計算方法など仲介会社によって大きく異なります。

しっかりと報酬体系を確認し、適正な価格設定をしている仲介会社を選び、契約書に事前説明と同じ内容の報酬体系が掲載されていることを確認すべきです。

2-4.直接交渉の禁止

M&Aでは、仲介会社が代理として相手企業と交渉するため、依頼企業による相手企業の直接交渉が禁止されることが通常です。ただしM&A仲介会社の承諾があれば直接交渉が可能とされている場合もあります。具体的にどこまで直接交渉が認められるのかあるいは一切認められないのか、確認しておきましょう。

2-5.再委託の禁止

M&Aアドバイザリー契約では「再委託の禁止」の条項が必要です。これは「M&A仲介会社が勝手に別の会社や個人にアドバイザー業務を委託してはならない」とする条項です。

これがないと、知らない間にM&A仲介会社が別の会社や個人に業務を投げて勝手な行動をされたり情報を漏らされたりするおそれが発生します。

再委託を禁止する場合「どういった場合に例外を認めるか」が同時に規定されるケースがあるので「書面による事前の同意を要する」など、厳しい条件をつけてもらいましょう。

 ・ ・ ・

M&Aを成功させるには、M&A仲介会社のサポートが必要ですが、自社の利益を守るためにはアドバイザリー契約の内容も重要となってきます。この記事の内容を参考にして良いM&Aアドバイザーを探し、M&Aを成功させましょう。

※ 上記はあくまでサンプルです。事案により内容は変わります。

文:福谷陽子(法律ライター)/編集:M&A online編集部