アルツハイマー病の治療も

オリゴジーニーは脳を構成する3つの主要な細胞のうち、神経軸索周囲に髄鞘と呼ばれる絶縁体を作るオリゴデンドロサイトに効率良く分化できる細胞である。この細胞によって、有効な治療法がない神経疾患に対し、新しい治療法を生み出すことが可能となる。具体的には慢性脊髄損傷、先天性白質形成不全症、筋萎縮性側索硬化症、加齢黄斑変性症、多発性硬化症、アルツハイマー病などが対象となる。

オリゴジェンは競合他社の神経幹細胞よりも純度が高く(99%超の純度)、治療効果を示すのに重要と考えられているオリゴデンドロサイトへの分化効率が5倍以上高いという特徴を持つ。

また胚性幹細胞やiPS細胞から誘導した神経幹細胞やオリゴデンドロサイト前駆細胞と比べると、がん化する可能性が低く、凍結解凍も可能であるため、安全性とコストの面で優位性がある。

オリゴジェンは2017年8月に、そーせいCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)、ニッセイキャピタル、京都大学イノベーションキャピタル、SMBCキャピタルから総額1億1105万5000円の資金調達に成功している。そーせいCVCとニッセイキャピタルはそれぞれ1人取締役も派遣した。

現在はオリゴジーニーをプラットフォームテクノロジーとして、再生医療製品の販売や新薬の共同開発が可能な企業を探索中で、近い将来、現代の医療技術では治療困難とされている脊髄損傷やアルツハイマー病などを対象とした治療薬の登場に期待がかかる。

文:M&A Online編集部