朝日放送がDLEを子会社化へ、DLE椎木社長は交代の方針

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 朝日放送グループホールディングス(株)(TSR企業コード:570004365、東証1部、以下朝日放送GHD)は5月10日、アニメ制作やイベント企画等を手掛ける(株)ディー・エル・イー(TSR企業コード:295371960、東証1部、以下DLE)と資本業務提携を締結すると発表した。DLEの第三者割当増資を引き受け、子会社化する。株式の取得金額は27億7,200万円で、払込期日は5月29日。
 朝日放送GHDはグループ会社の(株)ABCライツビジネス(TSR企業コード:017842212)を通じ、これまでDLEと人気キャラクター「おでんくん」などのキャラクタービジネスを共同で手掛けてきた経緯があり、2019年に入り資本業務提携に向け、協議を進めていた。
 DLEで設立当初から代表取締役を務める椎木隆太氏は、経営責任から代表権を返上する方針。今後、朝日放送GHDがDLEに役員を派遣し、後任を選定する。椎木氏は代表権返上後もDLEに留まる。

 DLEは「秘密結社鷹の爪」、「朝だよ!貝社員」に代表されるアニメ制作のほか、スマートフォン向けアプリケーションやゲーム等のコンテンツ開発、ファッションショー「TOKYO GIRLS COLLECTION(TGC)」といったイベントの企画・運営など幅広いコンテンツビジネスを手掛け、相応の知名度を誇る。
 しかし、実写映画プロデュース事業、TGCの事業への投資など積極的な拡大策から、営業キャッシュフローのマイナスが常態化していた。こうしたなか、映像制作事業で不適切な会計処理が行われていたとして、2018年12月に東京証券取引所から特設注意市場銘柄に指定。2019年4月には金融庁に1億3,500万円の課徴金の納付命令を受けていた。

 朝日放送GHD担当者は東京商工リサーチの取材に対し、「DLEはIP(知的財産)セールスに強みを持つ。さらなるセールス強化につなげたい」とコメントした。

東京商工リサーチ「データを読む」より

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