トランプ大統領は外国の自動車製品や部品に25%の関税を課す計画も講じている。TIMEによれば、これにより米国工場がないジャガーやローバーは最も深刻な打撃を受ける。しかしGMでも国内販売台数の2/3をカナダ・メキシコ工場での生産に頼っているため、被害を免れえず、輸入自動車一台あたり4000-5000ドルの価格上昇が生じると試算。またロイター(6月27日)によれば、米国自動車工業会は、25%の関税を輸入車に課した場合、現在進行中の自動走行車の研究が阻まれることに加え、平均5800ドルの価格上昇につながり、アメリカの消費者の年間負担額は計450億ドルに及ぶとの試算結果を示した。
一方、The New York times(6月15日)は、ゴールドマンサックス、Tax Foundation、全米小売連盟の「懸念はあるものの、現時点で成長率やインフレへの影響は限られアメリカ経済を直撃するおそれは低い」とする見解を紹介。また、TIMEも鉄鋼・アルミへの関税は缶詰業界のコスト上昇の懸念を呼んだが、今のところ影響は軽微にとどまっている模様としている。
なお、BBCは「保護主義の対極として自由貿易が万能ともいえない」とコメントした。自由貿易の下、各企業がコスト・価格引き下げに走れば、世界経済の押し上げに動く可能性がある半面、自国製品への固執も薄らぐため、富める国ほど失職が生じ貧富の格差が一層拡大すると理由づけたうえで、いずれにせよ「大国同士の土壇場対決(showdown)は誰にとっても良い結果を生みださない」と締めくくっている。
<参考記事>
https://www.usatoday.com/story...
https://www.bbc.com/news/world...
http://money.cnn.com/2018/06/0...
https://www.nytimes.com/2018/0...
http://time.com/money/5316029/...
https://www.reuters.com/articl...
文:Yuu Yamanaka/編集:M&A Online編集部
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