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美味しいものを安く手に入れ、食品ロスをなくす MAOガールインタビュー(12)
食品ロスをなくそうとフードシェアリングサービス「TABETE」を立ち上げたコークッキング(東京都港区)。学生レポーターの山口萌さんが同社の川越一磨社長に今後の事業展開や出口戦略などについて聞きました。
食品ロス削減アプリ「TABETE(タベテ)」を運営するコークッキング(東京都港区)は、クリスマスケーキなどの食品ロスを削減するため、2021年12月20日から27日までの8日間、通常の出品価格の上限(2080円)を上回る5980円までの商品を出品することができるようにする。
クリスマスケーキは例年、キャンセルや客足の読み違いによる食品ロスが多く発生しており、新型コロナウイルス感染症の拡大によって需要の不安定さがさらに高まっているため、救援に乗り出した。
一方、社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」を運営するクラダシ(東京都品川区)は、ふるさと納税の返礼品であるおせち料理の取り扱いを始めた。
需要予測が外れ、余ってしまったふるさと納税の返礼品は、廃棄されることが多く、おせち料理も同様の状況にあることから、食品ロスの削減とともに、地域の活性化を狙いにおせち料理の取り扱いを決めた。
いずれも利用者は通常価格よりも安くクリスマスケーキや、おせち料理を購入できるため、ニーズは高そうだ。
コークッキングは「クリスマスレスキュー大作戦2021」と題して、金額の高いクリスマスケーキやオードブルなどの季節商品の出品を受け付ける。
従来からクリスマスケーキなどの出品ニーズはあったが、出品価格の上限を超えるために取り扱っていなかった。今年はコロナ禍なども考慮し、季節商品に限定して、出品価格の上限を引き上げることにした。
TABETEは、パン屋をはじめとする中食や飲食店舗で、閉店までに売り切るのが難しく、廃棄の危機に面している食品を、ユーザーとマッチングするアプリで、利用者は約48万人、店舗は約1980店舗に達する。
総務省によると、2020年度のふるさと納税の受入額は約6725億円で、前年度比約1.4倍に拡大した。クラダシは、ふるさと納税の裏側でロスとなってしまう、おせち料理を再流通させることで、フードロスの削減、ふるさと納税制度の促進による地域活性を目指すことにした。
ショッピングサイトのKURADASHIでは、フードロス削減への賛同メーカーより協賛価格で提供を受けた商品を、最大97%引きで販売しており、売り上げの一部は社会貢献活動団体などに寄付している。
さらにクラダシは、農家に学生や家族を派遣し、農産物の収穫支援や地域の魅力発信、関係人口の増加などを目指すインターンシップ「クラダシチャレンジ」も実施している。
文:M&A Online編集部
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食品ロスをなくそうとフードシェアリングサービス「TABETE」を立ち上げたコークッキング(東京都港区)。学生レポーターの山口萌さんが同社の川越一磨社長に今後の事業展開や出口戦略などについて聞きました。